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「6月病」重症化でうつ病リスクも…なりやすい人の特徴は?

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小長光哲郎AERA
「うつ状態」とは?(AERA 2019年6月3日号より)

「うつ状態」とは?(AERA 2019年6月3日号より)

メンタル不調のサインは?(AERA 2019年6月3日号より)

メンタル不調のサインは?(AERA 2019年6月3日号より)

勝久寿(かつ・ひさとし)/「人形町メンタルクリニック」院長。医学博士。専門はうつ病、パニック障害など。企業の産業医としても活動(写真:本人提供)

勝久寿(かつ・ひさとし)/「人形町メンタルクリニック」院長。医学博士。専門はうつ病、パニック障害など。企業の産業医としても活動(写真:本人提供)

「うつ病になるのは、ある程度『我慢できる方』です。まじめで、完璧主義で、責任感が強いタイプ。5月の連休明けの段階ですぐに、『私はここでもう会社に行く気にはなれません』と手を挙げられる適応障害の人もいれば、連休明けに体調が悪くても『自分は休むわけにいかない』と我慢するうちにうつ病になってしまう人もいる、ということです」(勝さん)

 勝さんはうつ病としての6月病になるリスクがとくに高いのは、中間管理職だという。責任ある立場にもなってしまっていて、きついから辞めよう、転職しようと思っても、年齢的にも若い社員より難しい。

「そこで『我慢する』ということが起きる。6月病の一歩手前である5月の不調の段階でしっかり休養を取り、ストレスを解放できればいいのですが、我慢してストレスを放置すると6月頃に心の糸が切れてしまう。中には適応障害である5月病が、6月にうつ病へと進行するケースもあり、注意が必要です」(同)

 他にも中堅社員ならではの、ストレスが長引くことによる6月病がある。「昇進うつ」だ。4月に昇進するも、まじめで完璧主義の人は特に、部下たちにも自分と同じクオリティーの仕事を求めてしまいがち。

「最終的に全部自分でやるしかなくなり、消耗していく。そのうち集中力がなくなり、6月頃にうつ病を発症してしまうパターンも多いです」(同)

 前出の三宅さんもまた同様に、中堅層や管理職が持つうつ病のリスクを指摘する。

「適応障害というのは、文字通り『適応できない人』ということです。やはり若い人、社会人1年生、2年生が多いと思います。適応力の低い『未熟な人』がかかりやすい。一方で、ある程度経験のある中間管理職の人たちは『過適応』、つまり逆に適応しすぎてしまっていることで、周囲からも認められ、その結果さまざまなことを頼まれ、板挟み状況もあって簡単にNOとも言えず、倒れてしまう。そんな状況の人に、うつ病は多いですね」

5月病や6月病などメンタル不調に陥らないためには、何に注意すればいいのか。まずは予兆を早い段階で、的確にとらえることが重要になってくる。職場と日常生活における不調のサインが表だ。

 勝さんは、ストレスの器がいっぱいになっている人は要注意だという。そういう人は、特に必要がないのに仕事が心配で、早朝や休日に出勤したり、遅くまで会社にいたりする傾向があるという。思い当たるところがあるという人は、気をつけたほうがいい。

「ほかにも、体に出る変化も予兆として大事です。目眩、吐き気、動悸、肩こりなどが表れますが、内科的治療では改善しません。その場合はうつ病などを疑い、精神科の専門医にかかるべきです」(勝さん)

(編集部・小長光哲郎)

AERA 2019年6月3日号より抜粋


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