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「現代の肖像」に関する記事一覧

商業主義に消費されない、人間の新淵に迫る舞台を 演出家・上田久美子
商業主義に消費されない、人間の新淵に迫る舞台を 演出家・上田久美子 演出家、上田久美子。宝塚歌劇団の人気演出家だった上田久美子は、その成功にすがることなく退団。フリー1作目に選んだのはオペラだった。大衆演劇一座に泊まり込みで取材し、さらには文楽の手法で作り上げる。これまでに見たことのないオペラである。芸術が商業主義の波にのみ込まれ、コンテンツとして消費されることに疑問がある。そこにどう抗うかが、新たな挑戦でもある。
2022年は映画5本、ドラマ4本に出演の岸井ゆきの 名だたる監督が起用する表現力のすごさ
2022年は映画5本、ドラマ4本に出演の岸井ゆきの 名だたる監督が起用する表現力のすごさ 俳優、岸井ゆきの。あの日の山手線で、運命の扉が開いた。17歳でこの世界に飛び込み、何年も“大勢のうちのひとり”を演じてきた。オーディションに落ち続けても、演じることを手放さなかった。そして2022年だけで映画5本、ドラマ4本に出演。かわいくて、ちょっと不機嫌そうで、どこにでもいそうで、ときに痛々しいほどにリアル。そんな佇まいがいま、時代に求められている。
利益を社会に還元できるような温かい金融を作りたい eumo代表取締役・新井和宏
利益を社会に還元できるような温かい金融を作りたい eumo代表取締役・新井和宏 eumo代表取締役、新井和宏。北海道のニセコ町で使える地域通貨「NISEKO eumo」。新井和宏はこれ以外にもいくつもの地域通貨の立ち上げにかかわってきた。使える期間を設け、貯められない。失効したeumoは地域課題や子どものために使われる。共感を表現する地域通貨だという。かつては資産運用会社で働き、年収も高かった。そこに疑問を持った。富める人のためでない、新しい金融を作ろうとしている。
生産者や職人までも報われる料理界を作るために 「エテ」オーナーシェフ・庄司夏子
生産者や職人までも報われる料理界を作るために 「エテ」オーナーシェフ・庄司夏子 「エテ」オーナーシェフ、庄司夏子。今年、「アジアのベストレストラン50」での最優秀女性シェフ賞をはじめ、国際的な賞を次々と受賞した庄司夏子。料理の世界でこういった賞に、日本人の女性シェフがノミネートされることすらほとんどない。その扉を庄司は、こじ開けてきた。店と料理がすべて。自分の名前を世界で高めることで、生産者や職人までも報われる料理界を作りたい。
人の心にすーっと入ってくる不思議なファンタジー 芸人・漫画家・矢部太郎
人の心にすーっと入ってくる不思議なファンタジー 芸人・漫画家・矢部太郎 芸人・漫画家、矢部太郎。佐藤さんや鈴木さんには理解していただけないかもしれないが、同じ苗字の筆者は矢部という名字の人と会うと、こそばゆい。あまり多い名字じゃない者同士だからだと思う。クラスに矢部さんがいたこともないし。という話を、初対面の矢部太郎にしたところ、「僕は、あります」と小さい声で返ってきた。そんな感じの全編だ。(文・矢部万紀子)
女だからと押し付けられることには「なめんなよ!」 枝元なほみがキッチンから見た社会問題とは
女だからと押し付けられることには「なめんなよ!」 枝元なほみがキッチンから見た社会問題とは 料理研究家、枝元なほみ。捨てられる食べ物がある一方で、今日の食事に困る人がいる。「夜のパン屋さん」は、そんなねじれを解消する取り組みだ。売れ残ったパンを集め、ビッグイシューの販売員が販売する。この「夜パン」の発起人が、枝元だ。台所から見えてきたのは、フードロスや農業、貧困などの社会問題。女性に押し付けられる理不尽さをかわしながら、未来をつくりだす。

この人と一緒に考える

泉房穂・明石市長が語った「お地蔵さんになりたい」の真意 街づくりの原点に障害ある弟の存在
泉房穂・明石市長が語った「お地蔵さんになりたい」の真意 街づくりの原点に障害ある弟の存在 兵庫県明石市長、泉房穂。「こどもを核としたまちづくり」を掲げ、明石市の市長として指揮を執り、市民から支持されてきた。やさしい街づくりを志した原点には、障害のある弟の存在がある。弟に冷たい明石をいつか変えてやると心に決めた。だが、10月12日、市議への暴言の責任を取り、政治家を引退すると表明。任期の来春まで、明石市長として責務を果たす。
ガレッジセール・川田広樹 沖縄の「復帰っ子」として沖縄戦体験者の声を未来に伝える
ガレッジセール・川田広樹 沖縄の「復帰っ子」として沖縄戦体験者の声を未来に伝える ガレッジセール、川田広樹。1972年、沖縄が本土へ復帰した。この年に生まれた子どもは「復帰っ子」と呼ばれ、沖縄を担う存在として期待される。復帰っ子でもある川田広樹は、復帰50年のこの年、沖縄戦の体験者の声を聞き、伝えなくてはならないと、初めて使命感が生まれた。忙しい合間を縫って、沖縄のおじい、おばあの元へ通い、その声を聞き記録する。今、何が川田を突き動かすのか。
安全に暮らせるための防災情報を0.01秒でも早く届ける ゲヒルン代表取締役・石森大貴
安全に暮らせるための防災情報を0.01秒でも早く届ける ゲヒルン代表取締役・石森大貴 ゲヒルン代表取締役、石森大貴。「特務機関NERV」の名で、アプリやツイッターを通して防災気象情報を配信する。その早さは国内最速レベルだ。石森大貴が個人で始めた取り組みは、「公式」からのお墨付きも得て、いまやアプリのダウンロード数は307万回。あの日、大切な人に「逃げて」の声が届かなかった。だから0.01秒でも早く、わかりやすく情報を伝えることにこだわる。
居場所がなく街を漂流する少女の声を聞き続ける NPO法人「BONDプロジェクト」代表・ルポライター・橘ジュン
居場所がなく街を漂流する少女の声を聞き続ける NPO法人「BONDプロジェクト」代表・ルポライター・橘ジュン NPO法人「BONDプロジェクト」代表・ルポライター、橘ジュン。家に居場所がなく、街をさまよう少女たちがいる。彼女らはひと晩を過ごすために、危険を知りながらも男性に会いに行く。橘ジュンはそんな少女たちの声を受け止めてきた。相談は月に3千件以上。必要であれば保護し、行政支援へつなげる。夜の街に自ら赴き、少女たちに会いに行く。直接会って聞いた声を、世間へ伝えていく。
人を病の苦しみから救うための新薬を モデルナ・ジャパン代表取締役社長・鈴木蘭美
人を病の苦しみから救うための新薬を モデルナ・ジャパン代表取締役社長・鈴木蘭美 モデルナ・ジャパン代表取締役社長、鈴木蘭美。新型コロナウイルスがまん延し、米モデルナはmRNAワクチンであっという間に世界に存在感を知らしめた。モデルナの日本法人が昨年設立され、鈴木蘭美が「モデルナ・ジャパン」の初代社長に就任、コロナの封じ込めに奔走する。もう一つ、鈴木の大きな夢は人類のがんの完治。長くイギリスで研究もしてきた。病の苦しみから人類を解放したいと願う。
もらってきたたくさんの愛を胸に、自分に正直にありのまま生きる タレント・ryuchell
もらってきたたくさんの愛を胸に、自分に正直にありのまま生きる タレント・ryuchell タレント・比嘉企画代表取締役、ryuchell。7年前、金髪にメイクをほどこし、ハイテンションなキャラクターでテレビに登場したryuchellは、世間をあっと驚かせた。今では、ryuchellの言葉にも注目が集まるようになった。ダイバーシティー、子育て、沖縄についてと話題は幅広い。ryuchellはいつも自分に正直に生きようとしている。その生き方は、きっと私たちの価値観をも変えていく。

特集special feature

    自らの苦しい経験もさらけ出し、子どもの勉強と心を支える存在に 教育YouTuber・葉一
    自らの苦しい経験もさらけ出し、子どもの勉強と心を支える存在に 教育YouTuber・葉一 教育YouTuber、葉一。葉一の作る授業動画「とある男が授業をしてみた」は、ホワイトボードを使って説明するシンプルなもの。登録者数は179万人、動画は無料で公開される。誰も取り残される子を作りたくないという思いで作る。根底には、生きる意味を見いだせなかった自分がいる。それを子どもたちが救ってくれた。今度は、自分が子どもを救いたい。
    自分の意志に従って生きるための教育を目指す 武蔵野大学アントレプレナーシップ学部学部長・ZホールディングスZアカデミア学長・伊藤羊一
    自分の意志に従って生きるための教育を目指す 武蔵野大学アントレプレナーシップ学部学部長・ZホールディングスZアカデミア学長・伊藤羊一 武蔵野大学アントレプレナーシップ学部 学部長・Zホールディングス Zアカデミア学長、伊藤羊一。昨年、武蔵野大学にアントレプレナーシップ学部が創設された。この立ち上げをリードしたのが、学部長でもある伊藤羊一だ。Zアカデミアの学長でもあり、事業家としても注目される伊藤は自信にあふれているように見えるが、人生のどん底を経験している。こんな自分でも変わることができた。この日本で、あなたも生き抜いてほしい。そんな心からの叫びを、学生たちに伝えたい。
    職人として経営者として伝統を受け継ぐ 染司よしおか六代目、染織家・吉岡更紗
    職人として経営者として伝統を受け継ぐ 染司よしおか六代目、染織家・吉岡更紗 染司よしおか六代目で染織家の吉岡更紗。糸や布を天然染料で染める「染司よしおか」は、200年前に京都で創業した。更紗はその六代目となる。父の幸雄は染織史研究家・編集者として高く評価されていた。その父が2019年に急死。家業を懸命に守ってきた。父にはなかった職人としての腕を武器に、京都に根差し、伝統を守り、新しい道を開いていこうとしている。
    できることを見極めて勝ちを取りにいく サッカー男子日本代表監督・森保一
    できることを見極めて勝ちを取りにいく サッカー男子日本代表監督・森保一 サッカー男子日本代表監督、森保一。取材を申し込んだのは2020年、東京五輪に合わせた掲載の予定だった。未曽有のパンデミックが世界を覆い、サッカー界も困難な状況に置かれた。それでも結果は求められる。かつて無名だった選手は、どのようにしてワールドカップ(W杯)出場を決めた代表監督になったのか。「ドーハの悲劇」と同じ地で今年11月、W杯が開幕する。
    若い世代の政治参加をもっと当たり前に 「NO YOUTH NO JAPAN」代表・能條桃子
    若い世代の政治参加をもっと当たり前に 「NO YOUTH NO JAPAN」代表・能條桃子 「NO YOUTH NO JAPAN」代表、能條桃子。21歳の時、留学先のデンマークで若い世代を含む「みんな」が選挙を一大イベントとして楽しむ熱気に触れた。この熱気を日本の若い世代にも伝えたいと、活動をスタート。「わかりやすくポップに」をコンセプトにインスタで発信。今では、8万人強に響くメディアへと成長したが、まだまだ道半ば。誰もが生きやすい社会を目指し、笑顔で前へ進む。
    「これからの時代の資産は、お金ではなく“繋がり資産”」 社会活動家・石山アンジュ
    「これからの時代の資産は、お金ではなく“繋がり資産”」 社会活動家・石山アンジュ 社会活動家・石山アンジュ。人は血がつながっていなくても家族になれるか。そんな試みのもと、約60人が「新しい家族」として東京・渋谷に住んでいる。石山アンジュは、この共同コミュニティー「Cift」の立ち上げ人の一人。これからの時代は、人とのつながりが資産になるという。奪わない、独り占めしない。自分の余白を差し出し、それをシェアし合って人がつながることができたら、世界だって平和になる。
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