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「現代の肖像」に関する記事一覧

映画監督・脚本家、岨手由貴子 出産、移住…すごろくのように自分の人生が進むことで新しい映画が撮れる
映画監督・脚本家、岨手由貴子 出産、移住…すごろくのように自分の人生が進むことで新しい映画が撮れる 映画監督・脚本家、岨手由貴子。映画「あのこは貴族」は、見えにくい日本社会の階層や格差を描き、話題となった。TAMA映画賞も受賞した。この映画を監督したのが岨手由貴子。脚本制作では、富裕層の暮らしが分からず、200回以上、書き直した。子育てと仕事の両立を考えたとき、東京では暮らせないと、金沢に移住した。普通の暮らしの、普通の感覚が映画を撮る鍵になる。
滝沢カレン「狼になりたい」誰にも真似できない自由な発言 前向きな強さの裏にあるもの
滝沢カレン「狼になりたい」誰にも真似できない自由な発言 前向きな強さの裏にあるもの モデル、滝沢カレン。取材していて、わかったこと。「うれしーい」「やさしーい」が滝沢カレンの口癖だ。そう思ってテレビを見たら、この前は、こんなふうに言っていた。「ただただ、うれしい」。誰かにおもねってのものではない。それが、彼女の強さ。そんな話を、うれしくやさしく伝えていきたい。AERA2021年10月18日号「現代の肖像」から。
美術家・長坂真護 ガーナの電子廃棄物をアートに 現地でリサイクル工場の建設を目指す
美術家・長坂真護 ガーナの電子廃棄物をアートに 現地でリサイクル工場の建設を目指す 美術家、長坂真護。ガーナのアグボグブロシーには、先進国から大量の電子廃棄物が持ち込まれる。その処理で30代で亡くなる人も多い。資本主義のなれの果てを目の当たりにした長坂真護は、その電子廃棄物を利用してアートを作り始めた。作品の売り上げは、アグボグブロシーのために投資。「持続可能な資本主義」を提唱し、世界を変えるために絵筆をとる。
京都精華大学学長、ウスビ・サコ 多様化する社会で自分の声を上げられる人に
京都精華大学学長、ウスビ・サコ 多様化する社会で自分の声を上げられる人に 京都精華大学学長、ウスビ・サコ。2018年4月、日本で初めてアフリカ人の大学の学長が誕生した。マリ出身の京都精華大学のウスビ・サコである。高校卒業後に中国へ留学、1991年に日本へやってきた。京大の大学院で学び、01年には精華大学の専任講師に。サコは学長として、真の共生を学べる大学にしたいと願う。それはまた、サコの生き方そのものでもある。
私らしく生きて「自由と平等」を伝える アーティスト・西村宏堂
私らしく生きて「自由と平等」を伝える アーティスト・西村宏堂 アーティスト、西村宏堂。ずっと孤独だった。セクシュアリティーについて心ない言葉をかけられ、友人と呼べる人は少なく、アトピーに悩んだ。高校卒業後に渡米し、モノクロームだった世界が鮮やかな色に反転。自分が自分らしく生きることに価値があり、心から自由だと感じられた。僧侶であり、メイクアップアーティストでもあるが、西村宏堂として自分らしく生きることで、悩み傷ついた人に寄り添いたい。
オープンソースでコロナ禍の行政システムを効率化 コード・フォー・ジャパン代表理事・関治之
オープンソースでコロナ禍の行政システムを効率化 コード・フォー・ジャパン代表理事・関治之 コード・フォー・ジャパン代表理事、関治之。東京都の新型コロナウイルス感染症対策サイトが、シンプルで使いやすいと話題となった。作ったのは関治之たちだった。受注からたった1日半で仕上げ、そのソースコードをオープンにしたことで、多くの自治体で迅速に活用することができた。技術を独り占めするのではなく、社会のために役立てる。デジタルの遅れが指摘される日本で、関たちの存在が希望になる。

この人と一緒に考える

スープで「簡単だけど豊かな食事を」 スープ作家・有賀薫
スープで「簡単だけど豊かな食事を」 スープ作家・有賀薫 スープ作家、有賀薫。朝に弱く、朝食が食べられない息子のために作り始めたスープ。365日、毎日作り続けたスープをSNSでアップした。「スープ作家」の肩書で展覧会などを開くが、最初は名乗ることをためらった。けれども、多くの人が背中を押してくれた。50歳からのスタート。今でも簡単で美味しくて、誰かに見てもらいたくなるスープのレシピを、毎日考え続けている。
難病患って気づいた「絶望した人の言葉」の力 文学紹介者・頭木弘樹<現代の肖像>
難病患って気づいた「絶望した人の言葉」の力 文学紹介者・頭木弘樹<現代の肖像> 文学紹介者、頭木弘樹。大学生活を謳歌していたさなか、激しい腹痛と熱に見舞われた。症状は治まらない。医者から、潰瘍性大腸炎と診断された。平穏だった人生が一転、闘病生活に。そんな頭木弘樹を支えたのが、カフカなど偉人たちによる絶望を表現した言葉だった。誰もが皆、倒れたあとに立ち直れるわけではない。絶望したまま、生きていかなくてはならない人もいる。
「病院長会議」でコロナから命を救う 中東遠総合医療センター院長・宮地正彦<現代の肖像>
「病院長会議」でコロナから命を救う 中東遠総合医療センター院長・宮地正彦<現代の肖像> 静岡県は地域一帯の病院と連携し、新型コロナウイルスによる死亡者数を相当に抑えている。その肝が「病院長会議」だ。圏域ごとに医療体制が異なる静岡県の病院をまとめるのは容易ではない。中東遠総合医療センター院長・宮地正彦は車を飛ばし、各院長に話をつけた。今また第4波が押し寄せ、緊張が高まっている。「スピードが勝負」と、患者の命を最優先に、行動し対応にあたる。
人は依存しながら生きているもの、“ただ居ること”の価値に気づいて 臨床心理士・東畑開人<現代の肖像>
人は依存しながら生きているもの、“ただ居ること”の価値に気づいて 臨床心理士・東畑開人<現代の肖像> 自分の居場所を見つけるのは容易いことではない。努力だけではかなわないことも多々ある。東畑開人もまた、そうだった。大学院修了後、沖縄の精神科デイケアで働くが、思い描く臨床心理士の仕事ではない。ただ、その場所に「居る」ことが仕事だった。そんな日々に迷い、倦み、4年半後にやめた。やめてから、ただ「居る」ことがどれだけ心のケアになっているか、気づいた。
ホラー漫画家・伊藤潤二は「怖がり」/心霊写真やテレビの心霊番組が苦手な理由は? <現代の肖像>
ホラー漫画家・伊藤潤二は「怖がり」/心霊写真やテレビの心霊番組が苦手な理由は? <現代の肖像> ホラー漫画家、伊藤潤二。『富江』『うずまき』などの代表作を持ち、2019年にはアイズナー賞を受賞。世界中に伊藤潤二のホラー漫画ファンがいる。ゾクゾクする感覚がおもしろくて、ホラー漫画にハマった。ホラー漫画以外は描こうと思ったこともない。じわじわと、まるで肌にまで侵食していくような恐ろしさ。一筆一筆、ときに一コマ9時間かけて恐怖を描く。
「放射能が降っています。静かな夜です。」 詩人・和合亮一が「詩の礫」でつぶやき続けた福島への思い<現代の肖像>
「放射能が降っています。静かな夜です。」 詩人・和合亮一が「詩の礫」でつぶやき続けた福島への思い<現代の肖像> 詩人、和合亮一。東日本大震災発生の翌日、福島第一原発が爆発した。和合亮一がずっと住み続けていた福島が、放射能にさらされた。地震発生から間もなく、和合はツイッターで詩を呟きはじめた。それは怒りでもあり、故郷への思いでもあり、生きる術でもあった。和合の詩は、演劇になり、歌になり、今でも多くの人の心に届く。詩人としても、新しい境地を迎えようとしている。

特集special feature

    「八咫烏シリーズ」が累計155万部 ベストセラー作家・阿部智里が語る「登場人物の脳内会議」<現代の肖像>
    「八咫烏シリーズ」が累計155万部 ベストセラー作家・阿部智里が語る「登場人物の脳内会議」<現代の肖像> 作家、阿部智里。2012年、『烏に単は似合わない』で、阿部智里は松本清張賞を受賞した。史上最年少の20歳での快挙だった。「八咫烏シリーズ」は累積155万部のベストセラー。阿部の描く世界は、和風ファンタジーとしてファンに支持される。子どものころから、想像力豊かだった。今でも、その空想は健在。登場人物と脳内会議をしながら、作品を描き出す。
    原点は化粧品の実演販売 令和に誕生した爆笑王・落語家、桂宮治<現代の肖像>
    原点は化粧品の実演販売 令和に誕生した爆笑王・落語家、桂宮治<現代の肖像> 落語家、桂宮治。今年2月、落語界に新たな真打が誕生した。29年ぶり、5人抜きの抜擢昇進した桂宮治だ。本来であれば、華々しく披露興行も行われるが、コロナで客席は半数に抑えられた。それでも切符を求めて長蛇の列ができた。爆笑をさらう宮治の落語は、人生の辛苦を少し忘れさせてくれる。泣き虫で繊細な宮治だからこそ、多くのファンが集まる。
    「同調圧力」に異を唱える 作家・演出家、鴻上尚史の変わらない本質とは<現代の肖像>
    「同調圧力」に異を唱える 作家・演出家、鴻上尚史の変わらない本質とは<現代の肖像> 作家・演出家、鴻上尚史。政府が最初に文化・スポーツイベントの主催者に自粛要請をしてきた際、「休業補償とのセットを」と発信し、「特権階級か」と非難を浴びた。演劇が、あまりにも人々の生活から遠いことを思い知った。同時に、「世間」や「空気」による「同調圧力」にコロナ前から警鐘をならす。演劇人としての原点に、中学生時代に感じた理不尽がある。
    「8割おじさん」のはち切れそうなシャツから妻が感じたサイン 西浦博<現代の肖像>
    「8割おじさん」のはち切れそうなシャツから妻が感じたサイン 西浦博<現代の肖像> 新型コロナウイルスがどう広がるか、西浦博さんはデータ分析で闘ってきた。感染リスクを減らす対策は、経済に打撃を与える。専門家にしか言えないからと、「接触8割削減」を標榜する「8割おじさん」にもなり、42万人が死亡する被害想定も発表した。今は、徐々にデータも集まり、コロナの制御のめども立ってきた。第3波から命を守るために、エビデンスを積み上げる。
    医療用ガウン10万着製造の舞台裏 合同会社ヴァレイCEO 谷英希<現代の肖像>
    医療用ガウン10万着製造の舞台裏 合同会社ヴァレイCEO 谷英希<現代の肖像> コロナ禍で医療用ガウンが不足した。政府が製造を依頼したのが、谷英希さんが立ち上げたベンチャー企業・ヴァレイだった。ヴァレイは、契約している全国の縫製職人や縫製工場と連携し、あっという間に1日4千着を製造できる手はずを整えた。高い技術を持ちながら、報われない縫製職人がたくさんいる。「服作りに関わるすべての人を笑顔にする」ため、業界に新風を吹き込む。
    一碗まわし飲みするお茶の文化、どう守る? 千宗屋<現代の肖像>
    一碗まわし飲みするお茶の文化、どう守る? 千宗屋<現代の肖像> 450年以上の歴史を持つ武者小路千家。祖は千利休である。伝統を受け継いできたこの茶家に、千宗屋さんは生まれた。小さなころから神社仏閣が大好きで、千さんが培ってきた豊富な知識は、今、美術界や出版界からもひっぱりだこに。だが、厳しい状況にもある。コロナ禍において、一碗で濃茶をまわし飲みするお茶の文化を、どう守っていくのか。
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