太田裕子
【ランキング】松田聖子の好きな曲 6位には「イントロから盛り上がれる」「夏っぽい」名曲
第69回紅白歌合戦で「SEIKO DREAM MEDLEY」を歌う松田聖子=2018年12月31日 東京・渋谷のNHKホール
日本を代表する女性アイドル松田聖子(62)。女性アーティスト最多となる125回目の日本武道館公演を記録したライブDVD&ブルーレイが5月8日に発売されることに加え、6月には2024年のツアー「Pre45th Anniversary Seiko Matsuda Concert Tour 2024 "lollipop"」がスタートする。映像やライブで松田聖子の名曲に触れる機会が多い今、AERA dot.では、松田聖子の曲の中で最も好きな曲について緊急アンケートを実施した。今回はまず、10位~6位をランキング形式でお届けする。(アンケートは4月2日~22日、AERA dot.の記事や公式SNSアカウントで実施。579人が回答した)
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10位 制服 18票
「赤いスイートピー」のB面に「制服」 撮影/写真映像部・大野洋介 レコードジャケット/「歌謡曲BAR スポットライト 新橋」所蔵
B面の名曲中の名曲の呼び声高い「制服」(1982年1月21日リリース/作詞:松本隆/作曲:呉田軽穂/編曲:松任谷正隆)がランクイン。
聖子の代表曲「赤いスイートピー」のB面だが、作詞を担当した松本隆は、実は「制服」の方が自信作でAB面を入れ替えてロングセラーを狙ったが、「赤いスイートピー」が大ヒットしたために実現しなかった。松本隆の“自信作”だけに「隠れ名曲です」(60代・女性)という声も多い。
リリースされた82年当時が、卒業の年代だったファンからの支持はもちろん厚い。
「卒業式と重なる」(50代・男性)
「卒業式の思い出す」(50代・男性)
「とにかく私の青春時代でキュンとなる」(50代・女性)
松本隆の詩、呉田軽穂(松任谷由実)の曲に、松田聖子の甘い歌声は、一瞬で当時の思い出がフラッシュバックする。
「卒業前、同じような経験があったから重ねて見える」(50代・女性)と、曲が流れるだけで、いまでも胸キュンなのだ。
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9位 白いパラソル 20票
「白いパラソル」 撮影/写真映像部・大野洋介 レコードジャケット/「歌謡曲BAR スポットライト 新橋」所蔵
「白いパラソル」(1981年7月21日リリース/作詞:松本隆/作曲:財津和夫)は、シングル曲では松本隆が初めて作詞した楽曲。この後、松田聖子と松本隆のコンビは数々のヒットを生んでいく。
「松本隆さんが聖子ちゃんシングル初作詞ナンバーであり、聖子ちゃんの振り付けがとても可愛いから」(50代・男性)
松田聖子の6枚目のシングルだが、この曲から松田聖子ファンになったという声も。
「彼女を好きになったきっかけの曲。当時の心境に凄く響いた曲です」(60代・女性)
「デビュー当初から大好きでしたがこの曲を聞いた時に、なぜかわからないけど、“やっぱり聖子ちゃんが大好きだ”と再認識した曲でした」(50代・女性)
当時のアイドルの曲としてはスローなテンポの作品だが、サビの部分の松田聖子の伸びのある歌声は、夏を感じさせる。そのため好きな曲に選んだ理由に「夏感が好きだから」(10代・女性)「爽やか」(60代・男性)という声も。
この名曲は、人気歌番組「ザ・ベストテン」(TBS系)で、1981年8月27日に番組史上初となる初登場での第1位を獲得するという記録も残した。
8位 SWEET MEMORIES 21票
「ガラスの林檎」のB面の位置づけだった曲が大ヒット 撮影/写真映像部・大野洋介 レコードジャケット/「歌謡曲BAR スポットライト 新橋」所蔵
発売当初は「ガラスの林檎」(1983年8月1日リリース)のB面という位置付けだったが、反響の大きさから83年10月に急きょ両A面としてリリースされた「SWEET MEMORIES」(作詞:松本隆/作曲・編曲:大村雅朗)。
反響が高まったのは「サントリーCANビール」のCMソングになったのが大きな理由。ペンギンのアニメーションのCMで流れる曲には、当初、「歌:松田聖子」というクレジットはなかった。それでも、話題を呼んだのは楽曲としての完成度の高さゆえだろう。
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「凝った言葉の紡ぎと、シンプルながら深みのあるメロディライン……別に松田聖子だから、という訳でなく“楽曲”として素晴らしい.カバー版が多いのも頷ける」(50代・男性)
「詩も曲も歌唱も良い。色々な人がカバーしているが、オリジナルは誰にも超えられないと思います」(50代・男性)
カバーしたアーティストは驚くほど多く、女性ボーカルのみならず、山崎まさよし、桑田佳祐、異色なところでは東儀秀樹なども名を連ねる。
たくさんのアーティストを魅了した楽曲だが、「聖子さんにしか歌えない曲」(50代・女性)といえる、松田聖子の歴史に刻まれた名曲だろう。
7位 あなたに逢いたくて〜Missing You〜 25票
松田聖子自身の作詞作曲「あなたに逢いたくて〜Missing You〜」(1996年4月22日リリース/作詞: Seiko Matsuda/作曲: Seiko Matsuda & 小倉良/編曲: 鳥山雄司)が7位にランクインした。
1985年に27歳の若さで亡くなった女優・夏目雅子さんが出演するCanon「PIXEL」のイメージソングだったことでも知られる。
「新しい松田聖子さんの世界が広がった衝撃のバラード。また故・夏目雅子さん出演のCMソングでもあり,インパクトが凄かった。涙が止まらないくらい良かったです。またMPVもとても良いのです。映画のワンシーンのような。このバラードで聖子さんの歌唱力の凄さも見せつけた感じでしたね」(50代・女性)
「昔、TVのCMで流れていて歌詞のとおり、夏目雅子さんにもう一度逢いたい(見たい)と思いました。あのCMで夏目雅子さんに恋い焦がれました」(50代・男性)
その世界観から「逢いたくて」という感情が突き刺さる楽曲で「切なくて切なすぎて…聖子さんにしか歌えない曲」(50代・女性)「逢いたい人を想い出させてくれる泣ける歌です」(60代・女性)と、いまでも色あせず心にしみいる楽曲だ。
6位 夏の扉 30票
「夏の扉」撮影/写真映像部・大野洋介 レコードジャケット/「歌謡曲BAR スポットライト 新橋」所蔵
7位の「あなたに逢いたくて〜Missing You〜」から一転、6位は「夏の扉」(1981年4月21日リリース/作詞:三浦徳子 作曲:財津和夫 編曲:大村雅朗)で、「やっぱ、この曲でしょ!」という心弾む声が多い。
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「流れてくるだけで、楽しい気分になってくるから」(50代・男性)
「いちばん夏っぽい曲! 海に行くクルマの中でカーステのボリューム上げて彼女と大声で歌ってた」(50代・男性)
「イントロから盛り上がれる歌だから」(50代・女性)
そして、やっぱり「フレッシュ」とコンサートで叫びたい!
「やっぱりこれです! コンサートで1番盛り上がります」(50代・女性)
「コンサートでも一番盛り上がるし、爽やかな曲で一番好き」(60代・男性)
「コンサートでの本編ラストの曲で、会場を埋め尽くしてるお客さんと共にフレッシュ フレッシュ フレッ~シュの掛け声で1番盛り上がるから」(60代・男性)
イントロが流れると、誰もが“あの頃”に戻ることができ、元気があふれてくる名曲だ。ここに「夏の扉」が出てくるということは、いったい、第1位やいかに?
※後編も続けて読む〉〉〉【ランキング】松田聖子の好きな曲第1位は…聖子本人を戸惑わせた「アイドルっぽくない」名曲
(AERAdot.編集部・太田裕子)
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2024/05/07 11:00