昨年8月にパイレーツを解雇となった筒香嘉智(ロイター/アフロ)
昨年8月にパイレーツを解雇となった筒香嘉智(ロイター/アフロ)

 メジャーリーグでの苦戦も目立つ日本人選手だが、その“人気”は移籍市場を見る限り変わらない。オリックスを26年ぶりの日本一に導いた主砲・吉田正尚は今オフ、名門球団のレッドソックスと5年間総額9000万ドル(約117億1000万円)の大型契約を結んだ。また、近年は苦しんだイメージもある阪神の藤浪晋太郎にも複数球団が好条件を提示していると報道されている。

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「吉田は日本での実績は十分だが、左翼しか守れないこともあり評価は分かれていた。補強ポイントに合致していたとはいえレッドソックスは思い切った補強をした。藤浪は復活の兆しもあるが、そこまで信用できる投手ではないという印象で、評価の高さには驚かされる」(MLBアジア地区担当スカウト)

 だが、メジャー挑戦組が高評価を受ける一方、昨季米国でプレーした筒香嘉智、有原航平、澤村拓一は所属球団がここまで決まっていない。日米各球団のチーム編成が決まりつつある中、進路に注目が集まっているが、3人は今季もメジャーでプレーすることはできるのだろうか……。

「(メジャー球団からのオファーを考えた場合)澤村には可能性がある。球威がありスプリットのキレも十分で、短いイニングなら通用する。セットアッパーやクローザーを任せられることはないだろうが、ブルペンの1人としては貴重な存在になれる。34歳という年齢があるが、条件次第で所属球団は見つかりそう。オプションを付けた上で低条件でもメジャーでのプレーを目指すはず。まずは本人が納得するまでは米国でやるのでしょう。しかし状況によっては春季キャンプやシーズン中の日本復帰もあるかもしれない」(MLBアジア地区担当スカウト)

 澤村は2021年からレッドソックスでプレーし、移籍2年目となった昨季は49試合に登板して1勝1敗3ホールド、防御率3.73という成績だった。シーズン途中の8月にDFA(事実上の戦力外)となり現在はFAとなっているが、本人は引き続きメジャーでのプレーを望んでおり、所属チームが見つかる可能性は3人の中では最も高いという。

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筒香、有原は「日本復帰」も?