あるいは、席に着いたものの、リクライニングの仕方やブラインドを下ろしたり上げたりする方法が分からずに戸惑っている外国人がいるかもしれない。

“You can recline your seat by pulling this lever.”

「リクライニングはここのレバーを引くとできますよ」

 また、すぐ後ろの席に座っている外国人に、リクライニングしていいかどうかを尋ねたいときには、こう伝える。

“Do you mind if I recline my seat?”

「席をリクライニングしてもいいですか?」

 ただし、答えには気をつけよう。「Do you mind if~」というのは、「~したら気にしますか」というのが直訳なので、相手がYesと答えたら「はい、気にします」(つまりお断りしますということ)、Noなら「いいえ、気にしません」(どうぞリクライニングしていいですよ、という承諾の意味になる)。あせらないで、どちらの回答をしたのかじっくり考えてみよう。

 次は、窓から入る光が眩しいけれど、どうしてよいか分からずに困っている外国人を見かけたときは、

“You can pull down the blind.”

「ブラインドを下ろせますよ」

 と言ってあげたい。逆に、すでにブラインドが下りているが、車窓を眺めたいのにブラインドが邪魔で困っているときには、こう教えてあげたい。

“You can raise the blind.”

「ブラインドを上げることができますよ」

 ブラインドを上げたついでに、まもなく富士山が見えることを教えてあげたいときには、

“You can see Mt. Fuji on the right side.”
“Soon we will be able to see Mt. Fuji on the right side.”

「右手に富士山が見えますよ」(いずれも)

 と言ってみよう。Weを使うと、「私たちも(誰もが)一緒に眺められます」といった親近感にあふれた感じで伝えられるだろう。

 最近では、充電用のコンセントがある車両も増えてきた。

“We have an outlet below the window. You can charge your smart phone or personal computer.”

「窓の下のほうにコンセントがあります。スマホやパソコンの充電ができますよ」

 この場合、コンセントを「consent」と言っても通じない。完全な和製英語だから、「outlet」という単語を覚えておこう。

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デッキは「Deck」では通じない