増える小児うつ病、中学受験で発症も 長引く頭痛・腹痛もサイン 予防法は? (4/4) 〈dot.〉|AERA dot. (アエラドット)

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増える小児うつ病、中学受験で発症も 長引く頭痛・腹痛もサイン 予防法は?

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金城珠代dot.#健康#出産と子育て#教育
うつ病は10歳ごろから増え、18歳~20代は大人よりも高くなると考えられているという(写真/getty images)

うつ病は10歳ごろから増え、18歳~20代は大人よりも高くなると考えられているという(写真/getty images)

「Light Ring.」の代表理事の石井綾華さん(撮影/金城珠代)

「Light Ring.」の代表理事の石井綾華さん(撮影/金城珠代)

「子どもがイライラしたり、ふさぎ込んだり、わめいたりすることもあるかもしれませんが、親も一緒に不安にならないでほしい。子どもは、親を苦しめている自分に罪悪感を持ってしまうのです。どんな感情を出してもわかってもらえるという環境があれば、自然に落ち着きや心の安定を取り戻します」

 石井さんは"うつ病予防"の方法を研究している。それにこだわる理由は、自身の経験にある。

 小学5年生で摂食障害を発症。些細なことからダイエットを始めたのがきっかけだった。いま振り返れば、自分には生きている価値がないという思いが根底にあり、勉強や運動も価値を上げるためだけに頑張っていた。周囲の大人が楽しそうに見えず、自分の成長を止めたかったという気持ちもあったという。その病を完全に克服するのに、その後の約15年を費やした。

 当時、主治医に予防法を聞いても

「病名が付くような顕著な症状が出ないと、何もできることはない」

と一蹴され、疑問を持ったのがきっかけだった。

「自分の中に押し殺している感情を打ち明けることができたら、病気にまで至ることは無かったんじゃないかと思っています。ストレスが限界を超えて生じる精神疾患は、そのストレスを打ち明けた時に、丸ごと受け止めてくれる存在が一人でもいる、という環境があれば予防ができると考えています」

 前出の猪子さんは、予防策についてこう話す。

「勉強やスポーツなど何かをするときに、不安を煽って頑張らせるとうつ病につながるリスクを高めているようなものです。勉強で言えば、その本質はテストの結果ではなく、知識を得て理解力を伸ばし、達成感を得るという過程にあるはず。一歩一歩の達成感を大切にして親が認めていくことが、将来的にもうつ病から身を護る気質を育てていくことになります」

 ストレス社会を生き抜く術は、大人だけでなく、子どもにとっても必要な時代になっている。(AERA dot.編集部・金城珠代)

■『思春期のうつ病 4つの前兆』

(1)睡眠
 気持ちよく眠れているか、寝ることで疲れが回復しているか

(2)表情
 周囲に気を使ったり、演技で笑っていないか

(3)口数
 以前より著しく減っていないか

(4)けがやミス
 病気にかかりやすくなっていないか。疲れや睡眠不足で転んだり、めまいや腹痛がしたり、一見些細に見えるような体の不調が続いていないか

※思春期(9~18歳)、監修:NPO法人「Light Ring.」


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