そこで見ものとなるのが中央政界での野党各党の動きである。実は、まだ、池田氏が正式な野党統一候補として認められたわけではない。ここは、一日も早く、各党の党本部が形式的な推薦・支持などを表明するのはもちろん、実質的な意味でも、「真正野党共闘候補」となるようにして欲しいものだ。
その意味で踏み絵となるのは、立憲民主党の枝野代表、国民民主党の玉木、大塚両共同代表といった旧民進からの分裂組が、告示直後から新潟入りし、他の野党と一丸となって池田候補を応援するのか? それとも戦況を様子見して、接戦になって初めて、新潟入りするという姑息な行動をとるのか? という点だ。
告示直後から党首クラスが入って全国の関心を集めれば、前回知事選同様、電話勝手連などの支援も全国に拡大し、勝利の確率はかなり高くなる。そうなれば、来夏の参院選でも安倍自民と互角に戦う展望が開ける。
逆に、負けた時の責任を回避するために、しばらく様子見をして、いい勝負になった時だけ、アリバイ作りで応援に入ろうなどという姿勢を見せれば、選挙戦は盛り上がりを欠き、自民候補に敗北するだろう。そんないい加減なことをやっていれば、国政でも野党共闘は勢いを得られず、その結果、安倍政権は安泰、原発政策も不変ということになると思われる。
こう考えれば、新潟県知事選は単なる地方首長選ではないということがわかる。野党共闘の成否も含めて、今後の国政の行方を占う選挙だということ、そして、全国の脱原発運動の盛衰に大きな影響を与える選挙だということ。それを考えて、新潟県民だけでなく、日本全国の有権者は、最後まで野党の動きと選挙戦の動向に注目し続けなければならない。