おきばり記者コミヤマの「これは事件どす!」(2)
「夫は浮気するもの」というけれど、現実には妻だっていっぱい浮気している。とくに若い妻たちは、「みんなしてるから」と罪悪感なんか感じず、すぐに離婚してしまう人も多いみたい。しかも、たとえ妻の浮気が原因で離婚しても、“草食系”夫たちは、一方的に損をしているのが現状だとか。そんな若妻たちの実態を追った。
3人の子を持つS子(28)は、もう何人と浮気をしたか、自分でもわからない。
おそらく、男女の関係を持ったのは両手で足りる程度だと思うが、「電話だけ」「デートだけ」「キスだけ」「触るだけ」という「○○だけ」も浮気に含まれるとすれば、
「ムカデにでもならんと、手が足りんわ」
と、笑う。
S子が結婚したのは、高校生の時。いや、S子はその時すでに中退していたため、正確には"高校生"ではなかった。
S子が入学した定時制の高校は、京都では「荒れた学校」として有名で、登下校の時間になると、生徒が乗ったバイクの騒音が響くようなところだった。
そこでS子は、昼間は建築業でアルバイトをしていた、のちの夫と知り合った。
付き合ってまもなく、S子は妊娠。お互い16歳だった。法律上、結婚ができない2人は、夫が18歳になったらすぐに結婚することを誓って、出産を決意し、S子は学校を辞めた。
結婚後、さらに2人の子に恵まれ、S子は16歳から28歳の現在まで、子育てに追われることになった。
「その頃って、まわりの友達みんなが遊ぶ時期。正直、うらやましかったけど、うちは子どもが大好きやし、子育ては楽しかった」
夫の収入だけで3人の子を育てるのは難しかった。S子は3人目の子どもが乳離れした頃から、地元のスナックで働き始める。
思っていたよりも、スナックの客層は若かった。ほとんどが30代で、後は20代と40代が半々。
小中高通じて、「学校一可愛い」と言われたS子は、当然のようによくモテた。