新庄剛志(48)の動向に注目が集まっている。
12月7日、新庄はプロ野球12球団合同トライアウトに参加した。実戦からしばらく遠ざかってはいたものの結果は3打数1安打1四球。最後の打席できっちりタイムリーを放つなど、多くのプロ野球関係者にしっかりと存在感をアピールした。
プロ野球選手として復帰できるのか、それは誰に聞いても難しいと答えるだろうが「新庄ならもしや…」、そんな期待感を抱かせてしまうところが新庄の魅力なのかもしれない。
新庄が北海道日本ハムファイターズ(以下:日ハム)に在籍していた2004~2006年に対戦経験のある元千葉ロッテマリーンズの渡辺俊介さん(44)はこう語る。
「やっぱり見ていて、何かをやってくれるんじゃないかっていうワクワク感が新庄さんの魅力。やっぱりあの人は他の人と違う。絶対期待を裏切らない。そんな場面を現役時代に何度も見てきた」
意外と知られていないが、渡辺さんは新庄が最も苦手にしていた投手の1人だ。対戦成績は6打数0安打3三振。ヒットは1本も打たれていない。対戦打席数が少ないのではないかという声もあるが、実は、それには理由がある。新庄は渡辺さんが登板する試合に、あえて出場しなかったというのだ。
新庄が苦手としていた投手だからこそ知る貴重なエピソードを、渡辺さんがAERA dot.に明かした。
* * *
――先日、トライアウトが行われました。新庄さんが参加したことを率直にどう思いましたか?
新庄さんらしいなって思いましたね。
普通の人はなかなかできないチャレンジです。海外では引退を撤回して、また復帰するっていうのはたまにありますが、日本だとこれまでないですからね。
トライアウトでの4打席目のヒットは素晴らしかったですが、僕がまず驚いたのは1打席目のセカンドゴロ。あれだけ実戦から離れていたのに、プロの球に当てるっていうだけでもすごいことです。しかも初球からですよ?
ゴロにはなってしまいましたけど、芯に近いところに当たっていましたし、さすがだなと思いました。運動能力がほんとうに高い人ですね。