そして迎えた最終種目、200m個人メドレーでは決勝に進んだものの4位。メダルなしで東京五輪の競技を終えた。

「昨年9月の不倫騒動でANAとの所属契約を解除された。国内大会出場のためには所属団体が必要。水泳選手として時間も限られている中、周囲の支えで『TEAM DAIYA(チーム・ダイヤ)』を立ち上げた。反省していると思っていたがコメントなどを見ると疑問を感じる」(在京テレビ局スポーツ担当者)

 ANA所属時代は実質のプロ契約を結び、今後に続くスイマーたちのモデルケースでもあった。自身の甘さが招いた結果とはいえ、すべてが水泡に帰してしまった。そして、今回の五輪での結果や振舞いもあって、周囲の逆風も強い。

 一方、大坂や瀬戸と同じく桃田も期待に応えられなかったが、五輪では“アンチ”から辛辣なコメントが寄せられるようなことは少なかった。

 桃田は16年に違法賭博問題が発覚し、前回のリオ五輪は出場できず。20年1月にはマレーシアで交通事故に遭い眼窩底骨折の重傷を負った。トラブル続きだったが周囲のサポートを受け、甘えることなくバドミントンに打ち込んだ。4月からは所属先のNTT東日本とプロ契約を結び五輪にかけていた。

「感謝の気持ちを忘れず、バドミントンをします」(桃田)

 何かある度に何度も頭を下げ、“謙虚”な姿を見せていた世界ランク1位の桃田だったが、東京五輪では男子シングルス1次リーグで早々と姿を消すこととなった。

「五輪での金メダルを目指す」「髪形も見てください」

 以前は派手な言動で眉をひそめる関係者も多かった。しかし別人のようになった桃田を悪く言う声は聞かなくなった。19年ワールドツアーでは年間最多11勝を挙げて年間最優秀選手に輝くなど、実力もどんどん伸びた。

「事件発覚当時は世界ランク2位。リオデジャネイロ五輪でのメダルを期待された中での大事件だった。日本中からバッシングされ桃田自身もきつかったはず。でも逃げずに立ち向かい東京五輪を迎えた。今回は結果が出なかったが、29歳の次回パリ五輪も十分にチャンスがある」(在京テレビ局スポーツ担当者)

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