熱は下がったのですが、なぜか足の腫れがひきません。血液検査で貧血が判明したので、金曜に半日入院をして内臓の検査と再度血液検査をしてもらう事に……。

 そして夕方、迎えに行くと、思いも寄らぬ宣告を受けたのです。

「ガガちゃん、大変厳しいです」

 先生にそういわれ、「え?」と聞き返しました。

 最初は「足の怪我で通院したのに 何が厳しいの?」とすごく不思議な感覚でした。獣医さんは「骨髄の病」(急性の白血病)と説明。血小板がゼロで抗がん剤治療もできないと、宣告されました。つい数日前まで元気だったのに……。

 それでも、厳しいといっても今日明日のことでなく、「1、2カ月くらいかな」と思っていました。

 今年の6月から息子が(半年間のコースで)関東の専門学校に通っていて、この数カ月は帰省できずガガにも会えていなかったのですが、卒業する12月の半ばまでは耐えてくれるといいなあと願っていたのです。

 病院から戻った夕方、「急なんだけど、こんな状態で……」と息子に報告すると、すぐに連絡が来て、LINEビデオで「ガガ大丈夫かー」と声をかけてくれました。

 キャットフードのCMではないけど、は“元気なふり”をするのですね。大好きな人の声を聞いて、ガガは「別に大丈夫」みたいな凛とした顔を見せていました。

 そのあと、ガガがソファで箱座りをしていたら、ジジは急に近づいて、頭をぺろぺろ舐めたんです。家族になって9年で初めてのことで驚きました。ガガも拒みませんでした。

 ガガが亡くなったのは、そのわずか数時間後のことでした。

 私のベッドで顔を寄せて一緒に寝ていたのですが……何か音がして気づいた時には、足元のほうで冷たくなりかけていました。

 実感がわかず、すぐ抱き上げることもできませんでしたが、思えば前の晩、「撫でてよ、もっともっと」いう感じで一晩じゅう頭を私にすりつけていたのです。それに応えて、私は朝まで寝ずに撫でてあげていたのですが、あれが、最後のわがままだったんですね……。

現在16歳のハクと(左)と17歳のジジ。それぞれがガガとの別れと向き合った(提供)
現在16歳のハクと(左)と17歳のジジ。それぞれがガガとの別れと向き合った(提供)

◆「お別れできなかった」猫がショックで現実逃避

 ジジもハクも、突然の別れにショックを受けたようでした。

 朝、冷たくなったガガを一階に連れていって、ジジとハクが対面したのですが、(もう生きてないと)本能的にわかったんでしょう。2匹とも、冷たくなったガガを見た時から、様子ががらっと変わったんです。

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