関西圏では、関関同立(関西・関西学院・同志社・立命館)は102、産近甲龍(京都産業・近畿・甲南・龍谷)は100、摂神追桃(摂南・神戸学院・追手門学院・桃山学院)は98。こちらも「難易度が高い私大ほど、競争は厳しくなると予想されます」と谷本さん。また国公立か私立かを問わず、「『理高文低』の傾向は続き、特に情報系の学部は倍率が高まる見込みです」と分析する。

 ここで大学入試の選抜方法をおさらいしておくと、大きく分けて「一般」「総合型(従来のAO入試)」「学校推薦型」の3通りある。

◆国公立大では面接の導入進む

 このうち来年の国公立大入試では、面接や志望理由書を用いた総合型と学校推薦型を採用する大学が広がる見込みだ。

 前期日程では埼玉大(教育学部・一部専攻)、信州大(教育学部・一部専攻)をはじめ約25%の大学で面接を導入する。

 三重大(教育学部)では「将来教員になることを目指す理由」「将来教員となった上で、成し遂げたい夢」などについて、志願者本人が記した確認書の提出を課す。

「一般選抜は募集人員全体の約8割を占め、依然として国公立大入試のメインであることに変わりありません。とはいえ徐々に総合型へ移行しつつあり、来年は過渡期に当たります」(河合塾教育研究開発本部の主席研究員、近藤治さん)

 こうした移行の背景には「主体性評価」を重視する動きがある。

「これまで日本の大学入試は、ペーパー試験で良い点を取った順に合格させる方式が主流でした。しかし、それでは合格すること自体が目標となってしまいかねません。このため導入されたのが主体性評価という方式です。主に面接や小論文、調査書の点数化などを通じ、ペーパー試験では見えにくい、入学後の学習意欲を測ることを狙いとしています」(同)

 とくに面接の場合、ペーパーテストとは異なり、事前の準備がしにくいようにも思える。対策はあるのだろうか。

 近藤さんによると、面接で「うまく話せたか」を気にする学生は多いが、実際の評価では、うまく話せたかどうかは必ずしも重要ではないという。

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