12月22日、ふわちゃんは静かに虹の橋を渡りました。
その日の朝も、好きな味のペーストを舐めていたんですよ……。最期のとき。とっても可愛い声でナァーンと鳴いたので眉間を撫でると、愛らしい甘えた目で私を見てゆっくり瞬きをしてそして、深い眠りにつきました。
最期まで本当に美猫さんでした。そのままずっと胸に抱いていたので、抱いた形のままになりました。
ふわちゃんは、甘えるのが好きで、撫でるとすぐにグルグル喉を鳴らすけれど、抱っこされることが苦手でした。きっと前のおうちで、抱っこの習慣がなかったのでしょうね。でもふわちゃんは人をこわがらず、すごく落ちついているので、飼い主さんに愛されていたということだけは、よくわかりました。
抱っこ嫌いだったので、旅立って初めて抱けたわけですが、それも幸せな時間でした。亡くなって2晩ほど、クリスマスソングを一緒に聴いて、早めのクリスマスを過ごしました。
◆うちに来てくれてありがとう
今は、闘病の苦痛からふわちゃんが解放されたんだから良かったな、と安堵の気持ちです。ふわちゃんのいない家に慣れるのには、もう少し時間が必要かな。
生前、あなたは誰なのとふわちゃんに聞く事が何度かありました。
実は、ふわちゃんの命日は、父の命日の翌日でした。
父の一周忌。無事一周忌法要を終え、先日、命日を迎え……その翌日です。まるで「お役目」を果たしたかのように、ふわちゃんは、私のもとから旅立ちました。
父の他界後の1年、悲しみの底にいる私達のそばで見守ってくれて、落ち着いたころ、自らの介護に奮闘させる事で悲しみの沼に落ちない様に、私を救いに来てくれたのではないかと思うんです。
ラストの3カ月は介護だったけど、一喜一憂する私に「まぁ落ちついたら」と諭すような視線を送ってきて、いつでもおおらかにのんびりしていて、お世話の時も悲壮感がありませんでした。
ふわちゃんとの間には、いつでも不思議と「わかり合えていた」感覚があり、その感覚に今もふとしたときに救われます。