昨年5月、内閣府はSDGsの達成に向けて先進的な取り組みを行う「SDGs未来都市」31都市と、特に先導的な「自治体SDGsモデル事業」10事業を選定したが、同町は両方に選ばれた。町長は、「これからも再生エネルギーの地産地消などSDGsに取り組み、町の価値を高めたい」。
町民にタブレット端末を貸与し、専用のアプリでバスの予約や給食の宅配サービスも行っているが、「デジタル難民」もいる。町長は「一人ひとりに寄り添って丁寧にサポートし、ICT弱者をなくすのが課題だ」と語る。
先日、上士幌町に足を運んだ際、昨年7月にオープンした「カミシホロホテル」に投宿した。地平線をながめながら車で到着するや、フロントで顔認証登録のスマートチェックインが待っていた。そのまま部屋の前で扉のタブレットで顔認証され解錠。ここは人口5千人に牛4万頭の町であることを忘れさせられた。(ノンフィクション作家・黒井克行)
※週刊朝日 2022年1月21日号