政治に関心のある全国の女性らからの後押しも大きかったという。1月30日には、上智大学法学部法律学科の三浦まり教授らが設立した女性議員を養成し支援する団体「パリテ・アカデミー」で、辻元氏が「政治家とじっくり語る夕べ」で、リモート出席した。

「200人以上の女性がリモートで全国から参加。中にはこれから議員になりたい方もいて、そこでも相当背中を押されました。私やっぱり、ここでつぶれちゃったらダメだと思いました」

女性候補者らを引っ張っていく存在の辻元氏。辻元氏自身はどのような女性に、立候補の声かけをしているのだろうか。

「漠然と政治家になりたい人ではなくて専門性を持った人です。NPO法人の活動や地域で子育て介護にたずさわっている人。国際交流の活動をしている人たちに、声をかけることが多いですね」

 辻元氏といえば、学生時代にNGO『ピースボート』の活動をしてきたことで有名だ。その時は、まさか自分が政治家になるとは思ってもみなかったという。

「当時、社民党の土井たか子党首に声をかけていただいたのがきっかけでした。そういうこともあって、即戦力になる、活動をしている人に声をかけることが多いです」

 国会での追及姿勢には定評がある辻元氏。国会で今、辻元氏のようにツッコミを入れる議員の姿があまり見受けられないのは寂しいもの。泉代表は、脱追及路線で「政策提案型」に舵を切ったことが話題になったが、提案型か追及型か、これからの野党にはどちらが必要なのだろうか。

「両方ですよ。問題を指摘することによって、政府の政策をよりよい方向に改善する効果があるわけです。たとえば、3回目のワクチンが遅れてモタモタしているじゃないですか。それに、ガミガミいう人間がいなかったら政府は動こうとしないんですね。野党がしっかりチェックしていくことは、とっても大事なことだと思います」

  世間では、辻元氏が全国比例に出ることについて、小選挙区から逃げたなどという声も聞かれる。

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「逃げた」の声に辻元氏はキッパリと