双樹がケージから脱走して夫をガブッ!
兄弟のキジトラでも、沙羅は少し毛が長く体が大きく、双樹は短毛で小柄。2匹は元々すごく仲良しではないけれど、毛布をかけたケージ内で、ぴったりくっついていました。
最初はごはんをまったく口にせず、3日してやっと食べてくれました。でもごはんをケージに入れる時に2匹に威嚇され、水を替える時に手を引っかかれ、毛布をめくるとパンチをくらう。“戦闘モード”が予想以上で驚きました。前脚で床をダンダンと踏んだり、口から空気砲みたいな音をパンッと鳴らしたり。そんな猫は、私も初めて見ました。
それでも、「いつか陥落させるぞ(甘えてもらうぞ)」と、希望を持ちました。
家に来て2週間して、ちょっとした事件が起きました。トイレ掃除のためにケージを開けたら、双樹が飛び出したんです。そして階段の上から1階に飛び降りてしまいました、夫が家にいたので、「双樹が飛び降りた~、捕まえて~」と叫ぶと、双樹は(そこに夫がいると知らず)夫の部屋に飛び込んでいきました。夫が捕まえようとしたら、逃げようと大騒ぎ。床が爪でぎーっと削れて。夫は指をガブッとかまれて流血。
それでも双樹は無事だったので、ほっとしたものです。沙羅はケージ内で「あれ? 双樹がケージから出てった?」というように、ぽかーんとしていましたね(笑)。
後から来たシニア猫が2匹を変えてくれた
このドキドキの一件があった後、しばらくしてケージのドアを開けっぱなしにすると、2匹は夜中に出ていき、周囲を探検して、家に慣れていきました。家にきて2カ月後には、私たちと目が合ってもシャーをしなくなりました、それだけでも進歩です。
食いしん坊な沙羅は、おどおどしながらもおやつの「ちゅーる」を食べたい時にそばにくるようになりました。それを見て、双樹も近づきましたが、まだまだ慎重で腰が引けている。だからその頃は夫婦で「今日、一度双樹に触れたよ」とか「自分も通りすがりに一瞬だけ触ったもん」とか、“双樹触り自慢”をよくしていました。