■子供に東大へ進ませる親が12歳までに実践する4つの習慣

 筆者が「賢い子に育てる親」が実践していると感じたのは次の4つの習慣だ。

1 良い習慣(含む勉強)の確立
2 ルールありきの中での自主性を育む
3 愛情を持って褒めて伸ばす
4 知的好奇心を刺激する

 この4ポイントが、たとえお金持ちの家庭でなくても、わが子を頭のいい子にすることができる秘訣。なぜ、そう言えるのか「一発逆転本」に登場する東京大学の学生A~Eさんの例から検証してみよう(書籍内では、実名)。

1 良い習慣の確立
ケース:女性Aさん・教育学部3年・私立日本大学三島中高(静岡県)卒

 東大を目指す受験生の勉強時間は1日10時間以上に及ぶことも珍しくない。この猛勉強を支えるためには家族のバックアップが欠かせないが、Aさんの場合も東大合格には母(自営業)の力も極めて大きかった。仕事の合間を縫って1日3食、栄養バランスを考えた手料理を決まった時間に用意していたのだそうだ。食事時間以外は机に向かう娘の唯一のリラックスタイムだからこそ「そうしてあげたかった」ということだが、そのおかげでAさんは受験中も規則正しい生活を送ることができたという。

「東大生アンケート」にも、幼い頃から食事作り、早寝早起きへの誘導、整理整頓、共に食卓を囲むといった生活習慣を整えてくれた親への感謝が数多く寄せられている。

「1日にやるべき勉強範囲の習慣付けを根気強くしむけてくれた」(文科2類・学部1年・男子・埼玉県立伊奈学園校卒)

「朝に勉強する習慣を付けてくれた」(文科1類・高3・女子・静岡県立浜松西高卒)

 子育てに励む多くの家庭を見てきた筆者の経験では、「東大生の親」に限らず、良習慣化を実行できる親は子供の「睡眠・食事・遊び(ごっこ遊びのようなお手伝いも含む)」を非常に大切にしている。規則正しく暮らしていくことに重きをおいているのだ。

 逆に、中学受験塾の宿題のために子供を深夜まで起こしてやらせる親や、口だけで指示してそのフォローをしない親(例:歯磨きの習慣化は親がある程度、フォローしていくことによって身に付く)がいる家庭には良い習慣は根付かない。一貫性に乏しいため、「安定した時間」が得られず、子供が心穏やかな生活を送ることはできない。

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