週刊朝日 2022年7月15日号より(表1)
週刊朝日 2022年7月15日号より(表1)

■新しい薬剤ほどリスクは大きい

 高齢者が睡眠導入剤として服用するのはあまり勧められないが、不安感や不定愁訴による頭痛や筋肉痛、倦怠感などを減らすには一定の効果が見られるという。

週刊朝日 2022年7月15日号より(表2)
週刊朝日 2022年7月15日号より(表2)

「私が薬を処方するときに重きを置くのは、患者さんが楽になるかどうか、です。転倒のリスクを伝えながら使うことはあります。年を取ると代謝の低下で薬の血中濃度の半減期は延びますが、BZは特に延びるので注意が必要。高齢者は短時間作用型を使うほうが安全です。ハルシオンは2~4時間くらいですが、もう少し長めに考えておいたほうがいい。新しい睡眠剤のオレキシン受容体拮抗剤は、効く人もいれば、意外と効かないという人もいます。新しい薬ほど長期の副作用がわかっていないので、患者さんにとってリスクになります。BZには副作用がありますが、対処する知見や経験が積み重なっています」

週刊朝日 2022年7月15日号より(表3)
週刊朝日 2022年7月15日号より(表3)

 降圧剤やステロイドのように、自己判断で服薬を中止すると危険な薬もあるので注意が必要だ。医師と相談しながら、慎重に今使っている薬をチェックしてほしい。(本誌・亀井洋志)

週刊朝日  2022年7月15日号より抜粋