以前は何も考えずに、欲望のままに物を食べていたのを深く反省した。梅雨どきにも甘い物を食べ、口の中が甘くなるので今度は煎を食べて水分を摂る。そうなると口の中がリセットされるので、また甘い物を食べ、甘くなったところで煎餅を食べるという、そら恐ろしい状態だった。


「今の自分の食生活は変ではないか」

 とみじんも考えていなかった。特に不調を感じなかったし、それでいいと思っていたのが、まとめてどかんときた。それではじめて、これまでの不摂生がわかったわけだが、自分でも、

「これでは無農薬野菜を購入して自炊をし、肉を過食しなくても何もならない」

 と恥ずかしくなった。頭ではわからなかったが、体が教えてくれて本当によかったと思っている。

 何でもばくばく食べられるのは、若い時のほんのいっときだけで、中年になったらある程度コントロールしなくてはいけない。これも人それぞれの考え方だから、

「食べたいものだけを食べる」

 という人はそれでいい。私がなぜそうしないかというと、病院が大嫌いだからである。長生きをしたいとは考えていない。体調が不良という今が嫌なのだ。できれば体調良好の毎日がずっと続き、気がついたら死んでいたというのがベストなのだが、まあそううまくはいかないだろう。なるべく体調不良の日を少なくするには、漢方薬局の先生の指導を受けて、私の場合は甘い物は週に一度程度、体を冷やすものは食べない、過食をしない、水分を摂りすぎない、旬のものを食べる、である。

 先日、梅雨なのに暑い日が続いたので、果物を買って食べた。果物は水菓子というくらいで、水分も糖分も多いけれど、ミネラル、ビタミン類も含まれているので、成分的にはお菓子よりはましかなと思っている。こういうときは多少、こういった物を食べても、体に影響はないのだが、困るのは前日に気温が高く、翌日、気温が急降下するような日である。以前、気温が高かったので、果物を食べたら翌日、気温が低くなり、いまひとつ体調がよくなかった。気温が高い日が続けば、ふだんよりも汗をかくし、水分が発散する条件も増えるのだが、気温が低いとそうはいかない。明らかに摂取した水分が、体のなかに余分に溜まっているのがわかる。体調不良になる前はまったくわからなかったのに、一度、体がリセットされると、そういったことがてきめんにわかるようになった。大事にならない前に察知できるのはいいかもしれないが、やはり体調がいまひとつなのは気分がよくない。

暮らしとモノ班 for promotion
大型セールAmazonプライム感謝祭は10/19(土)・20(日)開催!先行セール、目玉商品をご紹介
次のページ