空きベッドとうまくリンク

 一方で、地域包括病棟のベッドは比較的余裕がある病院が多いようです。こちらは逆にベッドの空き状況は医療法人の経営危機にもつながります。

 医療的ケア児の受け入れ先不足と地域包括病棟の空きベッドがうまくリンクすることにより、受け入れ幅はどんどん拡充していくはずなのです。

 ただそのためには、年齢や病態にかかわらずに利用できる、一本化した制度づくりが必要です。たとえば障害福祉サービスと介護保険法の制度の統合や、医療現場で働く方々の賃金のベースアップを図るなどは急務の課題です。この成果はきっと、今後の少子高齢化にも大きなメリットがあると思います。来年の法改正に向け、マクロ的な視点で検討されることを切に願っています。

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