春から夏にかけてこの2人に並ぶ評価に近づいてきた印象を受けるのが柴田獅子(福岡大大濠・投手)だ。昨年までは上背はあるもののまだまだ腕の振りもボールも力強さが物足りない印象だったが、この春から夏にかけて急成長を遂げて一躍スカウト陣から高い注目を集める存在となっている。7月6日に行われた夏の福岡大会、対福岡工戦では10球団、30人のスカウトが集結する前で5回参考ながらノーヒット・ノーランを達成。ストレートの最速は149キロに達し、コンスタントに145キロを超えていた。

 昨年までと比べてフォームの躍動感は明らかにアップしており、190cmの長身でありながら体を持て余すことなく使えているところは今朝丸と重なる。また打っても中軸を任されており、左打者でありながら左中間にも放り込めるバッティングも魅力だ。高校生の投手では今朝丸と並ぶ存在まで評価を上げていると見ても良さそうだ。

 野手で石塚に次ぐ存在となりそうなのが森井翔太郎(桐朋・遊撃手兼三塁手)だ。東京都内でも指折りの進学校に所属しているが、小学校時代は西武ライオンズジュニア(年末に行われている12球団ジュニアトーナメントの選抜チーム)にも選ばれていた選手である。高校でも早くから中軸を任されており、昨年夏の西東京大会でも東海大菅生のエースだった日当直喜(現・楽天)からヒットも放っている。

 全身を使ったフルスイングで無理なく遠くに飛ばすことができ、スイングに柔らかさがあるのが魅力。また投手としても練習では150キロ以上のスピードを投げるなど肩の強さも素晴らしいものがある。まだまだ攻守に粗さはあるものの、ポテンシャルの高さは今年の候補の中でも屈指と言える。チームは7月7日に行われた西東京大会初戦で富士森に敗れ、森井もノーヒットに終わったが、スタンドには日米14球団のスカウトが集結していたところにも注目度の高さがうかがえる。本人はNPBかアメリカの大学入りで迷っているとのことだが、プロ志望となれば高く評価する球団が出てくる可能性は高いだろう。

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