「主砲として期待されるリチャードをはじめ、伸び悩んでいる選手も多い。埋もれている好素材も少なくないはずなので、補強選手に頼る今の状況は宝の持ち腐れだ」(ソフトバンクOB)

 過去には千賀滉大(現メッツ)や甲斐拓也、周東右京などが育成契約から主力に育った。現在も野手では今宮健太、栗原陵矢、投手では大関友久、東浜巨、石川柊太など主力に生え抜きがいないわけではないが、特にドラフト上位指名の選手が伸び悩み、補強で強さを保っていることは否定できない。

 対する巨人は「FAでの選手乱獲」が批判された時期も長かったが、近年は移籍市場でのプレゼンスは下がりつつある。

「巨人にはかつてのようなブランド力が無くなってFA選手などが来なくなっている。しかし育成重視の姿勢によって、ファンが愛着を持ちやすい新時代が到来しつつある」(巨人担当記者)

 古今東西、資金力を武器に他チームの主力を獲得し、圧倒的に強いとアンチが増えるのは必然でもある。

「ルールに沿った選手補強は企業努力で資本力があるならそれもアリ。MLBや欧州サッカーでも当たり前に行われていること。そういう球団が簡単に勝てないことでリーグは盛り上がる。他球団には必死で頑張って(ソフトバンク)を阻止して欲しいとも思う」(在京テレビ局スポーツ担当)

 いまだ絶対数では巨人のアンチの方が圧倒的に多いだろう。しかし、近年の大型補強に加え、山川獲得に関する一連の騒動、そして圧倒的な強さを発揮していることで一気にアンチが増えた印象を受けるソフトバンク。ただ、こういったチームが生まれることで盛り上がるということがあるのもスポーツ界の側面。ソフトバンクがこのまま独走するのか、他球団が意地を見せるのか。“強すぎる”ソフトバンクの今後の戦いぶりに注目したい。

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