お金に物を言わせて選手をかき集めていることが他球団ファンの反発を招いている。結果にも繋がっていないので自球団ファンの怒りも買いつつある。アンチが増えるのもわかる」(在京テレビ局スポーツ担当)

 その傍ら、かつてはアンチ=巨人というほど他球団ファンに忌み嫌われていた球界の盟主だが、ここにきて“好感度”は上がっているという。

ソフトバンクの一件で巨人が功労者を大事にするようになったことが浮き彫りになった。他球団へ放出した選手やコーチを呼び戻す。移籍加入組も現役引退後にコーチや職員として雇用する。かつてのような『生え抜き以外に冷たい』印象はなくなりつつある」(巨人OB)

 西武に移籍した内海哲也(炭谷銀仁朗の人的補償)は今季から投手コーチとして呼び戻した。移籍先の広島で慕われていた長野久義(丸佳浩の人的補償)は、球団トップが頭を下げて戻してもらったという話もある。また投手チーフコーチの杉内俊哉(元ソフトバンク)をはじめ、移籍加入組でコーチとなった者も多い。

 また、今季から阿部慎之助新監督を迎え若手主体で何とか名門復活を成し遂げようとチーム一丸となって奮闘している。5月17日の広島戦から引き分けを挟み4連敗を喫するなど、苦しい戦いも続くが巨人はもちろん他球団ファンからも「期待の若手が出てきて見ていて面白い」というポジティブな声も多い。

 一方でソフトバンクは若手育成を謳いながら現実は補強選手に頼っている部分も多い。以前の巨人のような状態だ。

「福岡県筑後市に球団施設を作り四軍制度を敷いた。自前選手の育成を掲げたが結局は補強頼みになっている。生え抜き選手が育たない球団を応援する人が減るのも仕方ない」(ソフトバンク担当記者)

 2016年に約50億円をかけ建設されたHAWKSベースボールパーク筑後は主に2軍から4軍までが使用する。施設内に寮があって野球漬けになるには最高の環境があるが、ドラフトで獲得した期待の選手がなかなか育ってこない。

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“アンチ”が増えれば盛り上がる側面も