この記事の写真をすべて見る

 AERA dot.ポッドキャストの新春特別企画にpecoさんが登場。人生のパートナーであるryuchellさんが亡くなったその後、ご自身の気持ちや5歳の息子の様子などを振り返ってもらいました。さらに2024年はどういった年にしたいのか、pecoさんの心境に迫ります。【後編】
※この記事はAERA dot.ポッドキャストの一部内容を編集・構成したものです。

【写真】pecoさんとryuchellさんが見つめあう姿はコチラ

▼前編はコチラ
pecoが語る現在の心境 「息子の涙を見て、10秒でもいいからryuchellと会えないかと思ってしまう」

*   *   *

――息子さんがryuchellさんの優しさを受け継がれているということですが、どういったところでそう感じますか。

peco 本当に一緒だと思った出来事がありました。昔、私たちが付き合い始めてすぐ、二人で電車に乗っていたことがあったんですが、私たちが座っている前に立っていたお兄さんが、いっぱい飲まされた帰りだったのか、吐いちゃったんです。

 正直、私は「うわっ」て思ったし、避けちゃう感じになって、周りの人もそういう感じだったんですが、ryuchellだけがサッと自分のバッグからティッシュか何かを出して「大丈夫ですか?」って拭いてあげたりして、助けていました。

 私はそんなryuchellを見て、「えっ」って驚きました。「ホンマにおるん、こんな人」って。ryuchellに「まじで優しいね」って話をしたんですよ。

 そのエピソードがずっと忘れられなかったんですが、去年だったか、息子と息子のお友だちと、そのママと4人で、うちの車に乗ってお台場に向かっていたとき、そのお友だちが車で酔って吐いちゃったんです。

 お友だちのママは「本当にごめんなさい、ごめんね、ごめんね」と言ってくれたんですが、私が「大丈夫」って言う前から息子が「ぜーんぜん大丈夫だよ」って言って。「全然大丈夫、もともと車汚いからさ」とか。

 私、それを聞いて本当に泣きそうになって。いくら大好きなお友だちとはいえ、まだ4歳、5歳で、正直な気持ちのほうが出ちゃうことのほうが当たり前だと思うのに、そんなことを言えるのって本当にびっくりしました。

次のページ
息子が「大丈夫、大丈夫」といつも言ってくれる