pecoさん(左奥)と編集部員

 そのあともお友達のママが「本当にごめんね」「匂いとかもすると思う」と言っていたんですが、「全然しないよ、しない、しない」「全然大丈夫だよ、むしろいい匂いだよ」とか言って。そこは完全にryuchellの優しさを受け継いでくれているんだなと思いました。

――将来はいい人に育ちそうですね。

peco 私にも言ってくれるのは、例えば、私が「ごめん、今日は怒りすぎちゃったよね」とか「ごめんね、ママまた忘れ物した」とかいうと、「大丈夫、大丈夫、全然いいよ」といつも言ってくれるんです。

 私はryuchellが忘れ物したときに、「は? なにしてるんほんまに」とか「またぁ?」とか言っていたんですが、ryuchellは私が忘れ物したときに「全然大丈夫、大丈夫」と言ってくれていました。本当にいいところをもらったなと思っています。

――pecoさんの愚痴みたいなのを聞いてみたいのですが、ryuchellさんが亡くなられた直後に、大変な状況のなかで、マスコミが自宅などにも殺到していました。マスコミに対してはどう思っていましたか。

peco 愚痴を期待していただいたのに申し訳ないですが(笑)、ここまで言うとすごい私が良い人みたいになって嫌なんですが、本当に素直な気持ちで、「ありがたい」と思いました。

 だって、そんなふうにしてもらって、興味をもってもらえるって、言い方があっているかわかりませんが、別に関心がなければ放っておけるわけじゃないですか。でも、ニュースにしていただけるって、このお仕事をさせてもらっているうえで、めちゃくちゃありがたいことだし、そうしてくださることは、本当にありがたいなと思いました。

 ただ、私に対しては本当に何でもいいんですよ。私にどんな言葉をかけてもらおうと、どこまでカメラを持ってついてきていただこうと、私は本当に構わないです。このお仕事をさせてもらっているわけだし、私はむしろありがたいという思いがベースにあるんですが、ただ、やっぱり息子は関係ない。

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「いい人」みたいに思われるのが、本当に嫌