プロ入り後は苦しんでいる日本ハム・柿木蓮
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 プロ入り後に活躍している甲子園のスターたちがいる一方、苦しんでいる選手も多いの現状だ。そんな中、現在所属チームで非常に苦しい立場となっているのが、中村奨成(広島、広陵出身)、平沢大河(ロッテ、仙台育英出身)、柿木蓮(日本ハム、大阪桐蔭出身)の3人だ。

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「高卒で即戦力になれるほどプロは甘くない。大学に進学したと仮定しても高卒5年目までには、ある程度の結果を出さなければ期待度は下がってしまう。中村、平沢、柿木があとのない状態なのは間違いない」(元在京球団スカウト担当)

 いずれの選手もプロ入り後から時間も経ち結果をすぐに出さなければいけない段階に入っている。来シーズンの成績次第では厳しい現実を突きつけられる可能性があるだけに、“崖っぷち”と呼んでいいだろう。

 11月30日、広島・中村の背番号が「22」から「96」へ変更されることが発表され驚きの声が上がった。2017年夏の甲子園で大会新記録となる6本塁打を放ちドラフト1位で入団した大型捕手は、これまでプロ入り後は目立った成績を残せていない。一方で女性問題などネガティブな話題で注目されてしまうことも多く、ファンからは「もうダメなのか」と悲観的な見方も多い。

「打てる捕手の坂倉将吾がレギュラーを確保、ベテラン会沢翼や磯村嘉孝、石原貴規も健在で捕手としては付け入る隙がない。西川龍馬がFAオリックス移籍した外野での勝負になるだろう。女性問題ではなく野球、特に打撃で結果を出して取り上げられないといけない」(広島担当記者)

 今季は開幕から二軍で好調を維持していたが、4月下旬の試合で左足首の靱帯を断裂して離脱。復帰後は出場機会を増やすために、外野手として出場選手登録されたが18試合のプレーにとどまり、打率.150(20打数3安打)と振るわなかった。新井貴浩監督は「打撃はファームでは抜けていると」と期待を語っていたが、来季でプロ7年目。バッティングで目立つことができなければ……という状況に追い込まれている。

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中村と同じく打撃で甲子園を沸かせた野手も…