中村が本塁打の新記録を樹立した2年前、夏の甲子園で3本塁打を放って観客を沸かせたロッテ・平沢もプロ入り後は苦戦が目立つ。オフの年俸更改では600万円増の2000万円(推定)とアップの提示を受けてはいるが、今季の成績は57試合の出場で打率.170(135打数23安打)、3本塁打、8打点とプロ入り後に期待されていたものとは程遠い数字だ。内外野できるユーティリティ性が評価されたようだが、チームによっては見切られてもおかしくはないパフォーマンスでもある。
「4月8日の楽天戦(ZOZOマリン)で逆転2ランを放つなどレギュラー定着も期待されたが、その後は淡白な打撃が目立った。チームの課題は攻撃力。平沢に求められるものも同じなので現状では継続的な試合出場ができない。まずは打力と走力で欠かせない選手になるしかない」(ロッテ担当記者)
「全てにおいてキャリアハイを目指してやっていきたい」と契約更改の場で抱負を語っていはいるが、来季はプロ入り9年目。キャリアハイの数字も2018年の打率.213(291打数62安打)、5本塁打、32打点というものであり、ここを超えるのは最低ラインとも言えそうだ。
エースとして2018年に春夏連覇を果たしたのが柿木だ。同年のドラフトでは5位と高い順位での指名とはならなかったが、プロ入り後は夏の甲子園決勝で投げ合い、1位指名で入団した吉田輝星と切磋琢磨し、飛躍することが期待された。
だが、これまで一軍では2022年に4試合に登板したのみ。同年のオフに育成契約となり、今季は二軍で33試合に登板して4勝1敗3セーブ、防御率2.21という結果を残していたが、支配下契約を勝ち取ることはできなかった。シーズン終了後には自由契約から再び育成選手となったが、背番号3ケタ台から抜け出すのは決して簡単な道ではない。
「高校時代と別人になりつつある。制球力とキレで勝負するため体の反動の少ない投球フォームに変更、それを固めている段階でまだ時間がかかりそう。球団が育成契約を結んだのは、もう少しだけ可能性にかけてみる方針でしょう」(日本ハム担当記者)