法務省は11月8日、今年度の司法試験に1781人が合格したと発表した。減少傾向にあった受験者数は3928人。前年より846人増えたものの、「法曹離れ」に歯止めがかかったかはまだ見通せない。とはいえ「難関」であることには変わらない司法試験。合格者は、どの大学で学んだのか。「受験偏差値だけに頼らない大学評価」をコンセプトに、編集部の調査・収集データに基づき作成した『大学ランキング2024』(朝日新聞出版)の記事を紹介する。
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2022年、司法試験合格率は45.5%、このうち法科大学院修了者は37.7%、司法予備試験合格者(予備試験)は97.5%だった。
予備試験とは経済的な理由などで法科大学院への進学が困難な人たちのための救済策としての制度だが、実際は法曹への近道として活用され、優秀な学生が法科大学院に通わず受験している。
22年の予備試験合格者に18歳の高校生が含まれていた。18年、21年の司法試験合格者には慶應義塾大1年生がいた。彼らは慶應の附属高校在学中に予備試験に合格している。はからずも法曹養成で高大接続が成り立ってしまった。