――部活の帰り道の孫とガールフレンド。

 少女「ねぇ、何この句?」

 孫  「何が?」

 少女「何を伝えたいのか、何を言いたいのか、全然伝わらない……バッカじゃない?」

 孫  「うっせぇんだよ! お前には分かんないんだよ、俺の天才的なひらめきが」

 少女「は? どこが天才?」

 孫  「だから……全体だよ。世界最高の文学、十七音に綴られた俺の宇宙と子規……」

 少女「は? どこが宇宙なわけ?……どこが子規なわけ? 空っぽの宇宙ね? この句のどこに子規がいるの?」

 孫  「全身だよ。隅々まで……革新というジャックナイフ」

 少女「は? バッカじゃない。何がジャックナイフよ……」

 ――こんな二人でありながら、いつしか俳句にのめり込んでいく……。

 そして句作を重ねていくうちに、少年は自身のアイデンティティに目覚めていく。

 この映画は少年と少女、二人の多感な日々を綴っていくと同時に、家族とは? 自分とは何か? を問いながら進んでいく。

 すなわち「よもだ」感満載の青春・家族映画……。

 当然、全篇松山弁。

 キャスト

 孫・少年=新人(17歳)

 少女  =新人(17歳)

 ジィジィ=奥田瑛二(未定)

 バァバァ=夏井いつき(未定)

 父   =?

 母   =?

 孫・姉 =OL?

 スタッフ

 俳句監修・夏井いつき(予定)

 脚本・監督・奥田瑛二(予定)

 まずは脚本作りか……。

 なんだか取り留めなくなってしまったが、映画人、奥田瑛二の妄想ではない気がしてきた。

対談写真
夏井いつきさん(左)と奥田瑛二さん。松山/出逢いのスナップ
[AERA最新号はこちら]