・電車に乗ったら→単語アプリを開く

 ・朝コーヒーを淹れたら→机に向かう

 ・ベッドに入ったら→ノートで復習する

 このような感じで、行動のルールを決めておきます。

 すると、前のアクションをきっかけに、次のアクションへと自然に移ることができるようになります。

 たとえば、「電車に乗る」という刺激を受ければ、「あっ、単語アプリを見なくちゃ!」という気持ちが自動で生まれることになります。

 この「if-then」の流れが定着すれば、やる気やモチベーションはもはや必要ありません。条件反射のように、スムーズに勉強に取りかかれるようになるからです。

「朝食を摂ったら→歯を磨く」「7時半になったら→家を出る」のと同じように、勉強が「当たり前の習慣」として身につくようになります。

 コロンビア大学のハルベーソン教授による調査では「if-thenプランニング」を実行した人は、目標の達成率が3倍も高まった、と報告されています。

 簡単に使えるテクニックなので、生活の中のちょっとしたことから、まずは組み込んでいくと効果を実感できるでしょう。仕事が終わって家に着いたら、手洗いうがいをした後に単語帳を開く、などまずは簡単なところから始めてみましょう。

「ご褒美」はかなり有効な勉強法

 習慣化には、さらに「報酬系」を刺激するという方法もあります。

 身近な例で言うと、「ダイエットをがんばったから、この日はケーキを食べよう」みたいに、いわゆるチートデイのようなものを、勉強でも設定してみましょう。

 そもそも、報酬系とは「インセンティブ(ご褒美)」があることで何かの行動を誘発できる、脳の中にある神経系のことです。

 たとえば、私が運営していた予備校では、自習室に一回来るごとに、ラジオ体操のようにスタンプを一つ押してもらえます。そして、スタンプをいくつか集めることで、ちょっとした賞品がもらえる仕組みです。そのスクールに通っているのは中高生なので、外国製の文房具なんかをあげると、彼らはすごく盛り上がって、自習室に進んで来るようになります。

 そうやって「自習室に来ると良いことがある」と思えると、報酬系が刺激され、結果的に勉強が継続しやすくなります。

 社会人なら「単語を◯個覚えたら、あのお菓子を食べてもいい」とか「参考書を◯問解いたら、楽しみにしていたドラマを観ていい」など、自分でご褒美を決めてみましょう。SNSで「がんばった」と言う「だけ」で承認を得るような報酬は危ないものですが、行動とセットにした報酬をうまくつかうことは、習慣化を手助けしてくれます。

暮らしとモノ班 for promotion
大谷翔平選手の好感度の高さに企業もメロメロ!どんな企業と契約している?