とはいえ、複数年契約にはリスクもあるため、すんなりと行かない事情もあるようだ。

「今オフに複数年契約を結ぶにしても、ベース金額や出来高との兼ね合いが難しい。当時28歳の山田と長期契約を結んだが、その後に調子を落としていることもあって慎重にならざるを得ない部分もある。他球団でもソフトバンク柳田悠岐が同じような状況になっている。村上の気持ちを尊重しながら契約の着地点を見つけ出す作業になる」(ヤクルト担当記者)

「(複数年契約の場合は)現実的には年俸3億5000万円、出来高2億円の3年契約くらいで落ち着くのではないか。最大限の誠意を感じられる金額。3年契約終了後、ポスティング制度で村上のメジャー移籍を容認すれば球団にもお金が入る。誰もがwin-winの契約になるはず」(在京球団編成担当)

 大学卒業の新卒社員と同年代ながら、既に“高給取り”のプロ野球選手の中でも上位につける村上。このオフを含め今後どれだけ年俸が上がっていくのか見ものでもある。そして何より注目されるのが、将来的にどんな打者に成長していくかだ。今シーズンの飛躍も単なる序章に過ぎないかもしれない。