煮る/リンゴを煮てジャムを作ったり、きゃらぶきを煮て佃煮にしたり。小さいころから食べてきた味も、自分好みの味で作ることができる
煮る/リンゴを煮てジャムを作ったり、きゃらぶきを煮て佃煮にしたり。小さいころから食べてきた味も、自分好みの味で作ることができる

 最後の「煮る」は、火を入れることで雑菌を抑え、調味料も加えることで保存性を高める調理法。保存する際は、容器を開ければ雑菌が入って傷みやすくなるので、使いやすい分量ずつ、小分けにしておくのがコツだ。

 果物や野菜の砂糖煮なら、食材自体の水分を外に出し、加熱することで保存性が高まる。しょうゆ煮(佃煮)なら、塩分の強いしょうゆで煮ることで、食材の水分を外に出す。特に佃煮は、水分をしっかり蒸発させるので保存性が高くなる。オイル煮なら、オイル漬け同様、食材は空気に触れないので、酸化による劣化を防ぐことができる。油の中では、微生物の繁殖も防ぐことができる。

保存にはスクリューキャップのビンがおすすめ。一度使ったふたはシリコンに傷がつき空気が入って密閉できないこともある。ふただけは新しくしたい
保存にはスクリューキャップのビンがおすすめ。一度使ったふたはシリコンに傷がつき空気が入って密閉できないこともある。ふただけは新しくしたい

 そしてもう一つ。保存食づくりの基本として覚えておきたいのは、保存用のビンの消毒だ。定番なのは「煮沸消毒」。鍋にビンとふたを入れてかぶるくらいの水を入れ、中火にかける。沸騰してきたらふたは取り出し、グラグラしない程度の火加減で10分ほど煮て、取り出して自然乾燥させればOK。鍋に入らないサイズのビンや耐熱性の低い容器は、アルコール消毒すればいい。容器とふたを食器用洗剤で洗い水気をふき取ってから、食品用のアルコールスプレーを吹きかけて、蒸発するまで置いておけくだけでいい。

 基本がわかったところで、一度作ったら3カ月保存可能な野菜・魚・肉の神レシピを。

にらじょうゆ(冷蔵で3カ月)

にらじょうゆ/にらのかおりで食欲がアップし、疲労回復にもいい。アルコールが苦手なら、酒を煮切りしてから使うといい。冷ややっこにのせても◎
にらじょうゆ/にらのかおりで食欲がアップし、疲労回復にもいい。アルコールが苦手なら、酒を煮切りしてから使うといい。冷ややっこにのせても◎

 にらは、まもなくやってくる春が旬の食材。にらじょうゆは、肉料理や魚料理にかけたり、餃子のたれにしたりするだけではなく、焼きそばの味つけにも使える万能選手だ。

 作り方は、みじん切りにしたにら1カップ(1/2束)、しょうゆと酒をぞれぞれ50ミリリットル、白いりごま大さじ1を、ビンに入れておくだけ。冷蔵庫で1~2日置けば食べられる。

にらじょうゆの和え麺/ネギもゆで鶏もない!というときは、温めた麺ににらじょうゆとごまあぶらで十分おいしい
にらじょうゆの和え麺/ネギもゆで鶏もない!というときは、温めた麺ににらじょうゆとごまあぶらで十分おいしい

 斜め切りにして水でさらした長ネギとゆでてほぐした鶏肉、温めた中華麺ににらじょうゆとごま油をかけて和えれば、あっというまにおいしい和え麺のできあがりだ。

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めかじきも豚肉も3カ月保存できる