「一般入試での入学者に進学理由をアンケートした結果、1位『教育内容・環境』、2位『英語・国際交流』、3位『歴史と信頼』でした。歴史ある伝統校として培ってきた本校への憧れがあると考えます。入試制度の改革で、定員増や一般入試方式の追加、受験料の値下げなども進め、受けやすくなったと思います」
定員は75人から100人に。従来の一般入試のA方式の「理科」を、2科目(化学基礎と生物基礎)必須から、1科目(化学・化学基礎または生物・生物基礎)選択に変えた。新方式のB方式は外国語(英語)と小論文のみ。文系の生徒も受けやすくなり、志願者増につながったようだ。
伸び率1位の宮崎大の看護学科も入試科目を変えた。
「後期試験は、センター試験の数学が昨年まで2科目必要でしたが、今年は1科目選択に変え、志願者が増えました。また、昨年の志願者が少なかった反動もあり、前後期とも増えたと考えています」(入試担当者)
安田さんは、入試科目の違いに注意が必要という。
「国公立大のセンター試験の理科の科目は、基礎2科目、専門1科目、専門1科目+基礎2科目、専門2科目と4パターンあります。志望校の入試科目をしっかりとチェックしましょう」
オープンキャンパスへの参加もお勧めだ。
「出産や子育てで休んだ後、再び働けることも看護師の魅力のひとつ。やりがいのある仕事ですが、人の死に直面するなど大変さもあります。看護師の仕事、教育内容、教員、実習病院などもオープンキャンパスで話を聞くといいですね」(安田さん)
上医師は、大学を選ぶときには卒業生に着目するとよいという。
「個人で活躍する卒業生がいるかどうかは、大学の教育力をみる指標です。看護系大学に進学した先輩に話を聞くことも、大学選びの参考になるでしょう」
高齢化社会が進むなか、看護師のニーズはさらに増える。看護学部の人気も続いていくだろう。
※週刊朝日 2017年5月19日号