「原材料欄の最初のほうに、砂糖やブドウ糖(グルコース)、スクロース、果糖(フルクトース)、ブドウ糖果糖液糖などの記載があるものは、糖質が多いのでなるべく控えて。料理で甘みを加える場合には、生ハチミツやメープルシロップなど、自然甘味料を使うのがおすすめです」
砂糖は恐ろしいことに「老化を最も促進させる」食品の一つといわれる。その老化現象は35歳ごろから始まるとされ、その後加速。血糖値が1デシリットルあたり18ミリグラム上がるごとに、5カ月も老けて見えるという研究結果もある。つまり、多くの砂糖を含むヘルシーフードには、老化促進の作用もあるということだ。エリカさんは、著書や講演を通じ、砂糖のとりすぎへの注意を呼びかける。
「砂糖はいくつもの方法で肌を老化させますが、その代表的なものが糖化。糖化は若々しい肌のハリと弾力性を保つコラーゲンとエラスチンの生成を低下させてしまいます。また、高血糖により生まれた高インスリン値は、老化促進の要因となる炎症を悪化させる効果もあるのです」
肌の若々しさを保つと同時に過剰な脂肪がつくのを防ぐために大切なのは、カロリーではなく血糖値のコントロールを最優先に考えること。高血糖の原因となるのは、砂糖に加え、食パンやパスタなどの精製された炭水化物にある。
「数ある食べ物の中でも気をつけたいのが、吸収されやすく、血糖値に大きな影響を与える主食です。適量の炭水化物は体にも精神安定のためにも必要。大事なのは、吸収ができるだけ遅い食材を選ぶことです」
そのキーワードとなるのが、「白より茶」だ。白とは精製された炭水化物のこと。食物繊維が少ない分、体に吸収されるスピードはぐんと速くなる。
一方の茶色はその逆、つまり未精製な分、ビタミンやミネラルも豊富な栄養価の高い炭水化物だ。玄米や雑穀など、穀物の茶色い部分が多く残っているものを選ぶと良い。
「玄米などに豊富な食物繊維は、血糖値をコントロールしてくれるだけでなく、腸の掃除にも活躍してくれます。脂肪もつきにくくなりおなかもすっきり、さらに老化も防いでくれる。まずは体への影響力が高い主食から変えてみて」
※週刊朝日 2016年12月2日号