【2】ランジ


(1)両手を腰に添えて立ち、左足を大きく前に踏み出す。
(2)上体を真下に沈めるイメージで、左膝が直角に曲がるまで、息を吐きながら5秒かけて腰を落とす。5秒キープ後、5秒で(1)に戻る。計5回。逆側も同様に行う。前脚の膝が足先よりも前に出ないように注意。

【3】ハンズアップ
(1)背筋を伸ばして立つ。右腕をつけ根から真上に振り上げ、同時に左脚を、膝を直角に曲げながら股関節から持ち上げる。太ももが床と平行になる高さまで持ち上げ、つま先は上に向けて。
(2)続けて左腕をつけ根から真上に振り上げ、同時に右脚を、膝を直角に曲げながら股関節から持ち上げる。太ももが床と平行になる高さまで上げ、つま先は上に向けて。(1)~(2)を15秒間、繰り返す。

「グローイン」は太ももの大腿四頭筋やお尻の大殿筋等、大きな筋肉を動かしながら股関節の柔軟性を高めていくストレッチ。

「大きな筋肉をしっかり使いますから、これはまずおすすめしたいストレッチです。体の軸がブレないよう、ゆっくり行ってみてください」

「ランジ」も下半身の筋肉をフル稼働するストレッチ。

「前に出した膝が直角に曲がるところまで、ゆっくり腰を落としていきましょう。これは下半身太りを引き締める効果も高いのです」

 最後に行う「ハンズアップ」では、脚を高く上げる動きで腸腰筋(股関節を動かす大腰筋、小腰筋、腸骨筋を合わせて腸腰筋という)や、ヒップを鍛える。また腕を大きく上下に振ることで、体幹(胴体部分)をトレーニングしていく。

「ハンズアップを行うときは、つま先をきちんと上げて、足首まで刺激していきましょう。大きく腕を振り、上半身は左右に揺らさないように行うことが大切です」

 この3つのストレッチを行うだけで、ほぼ全身の筋肉を使うことになる。

「行うのは、もちろん食後がおすすめです。余裕のあるときはこの運動プラス、筋トレ、ウォーキングをセットで行うのが理想的です。が、時間に余裕がないときは『グローイン』を続けていくだけでもかまいません。60代以降は関節の痛みが出てきたり、腰や膝を痛めたりして運動習慣がピタッとなくなりがちです。でも一度体がかたくなってしまうと、それを元に戻すこと自体が大変。体も自分自身できちんとコントロールしていきましょう」

週刊朝日  2019年9月27日号