簡単だからこそ、毎日続けられる!血糖値を下げるストレッチ 1/2(イラスト/坂本康子)  (週刊朝日2019年9月27日号より)
簡単だからこそ、毎日続けられる!血糖値を下げるストレッチ 1/2(イラスト/坂本康子)  (週刊朝日2019年9月27日号より)
簡単だからこそ、毎日続けられる!血糖値を下げるストレッチ 2/2(イラスト/坂本康子)  (週刊朝日2019年9月27日号より)
簡単だからこそ、毎日続けられる!血糖値を下げるストレッチ 2/2(イラスト/坂本康子)  (週刊朝日2019年9月27日号より)
自分の食生活の特徴を把握しよう!食行動質問票 出典・『リバウンドしない血糖値の下げ方』(工藤孝文・著/笠倉出版社)  (週刊朝日2019年9月27日号より)
自分の食生活の特徴を把握しよう!食行動質問票 出典・『リバウンドしない血糖値の下げ方』(工藤孝文・著/笠倉出版社)  (週刊朝日2019年9月27日号より)

 命を奪う深刻な病を遠ざけ、健康な血管を守っていくためには、やはり血糖値コントロールに気をつかっていくことが大切だ。ライフジャーナリストの赤根千鶴子氏が専門家を取材。食事に関して心がけたいことと、高齢者でも毎日続けていける、簡単なストレッチを紹介する。

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 テレビでもおなじみ、工藤孝文医師の著書『リバウンドしない血糖値の下げ方』(笠倉出版社)は非常にわかりやすい本だ。血糖値が高いとなぜ体によくないのか、工藤医師の説明は実に明快。

「血糖値が高い状態を放っておくと、血管がどんどんボロボロになっていくのです。私は患者さんたちにはよく、卵焼きの話を交えて説明しています」

 甘い卵焼きを作るとき、私たちは砂糖を入れる。しかし砂糖を入れすぎると、卵焼きは焦げてしまう。それと同じように、血管の中を流れる血液中でも、糖が多すぎると同じような現象が起こる。

「血液中の糖が多すぎると、血管の壁に『お焦げ』がついていくという図を想像するといいと思います。この血糖値が高い状況を放置すると、『お焦げ』はどんどん血管の壁に張り付いていきます。これが“高血糖によって血管がダメになる”ということ。血管の中はどんどん狭くなり、最終的には血管が詰まり血液が流れなくなってしまうのです」

 細い血管が詰まれば、しびれや目のかすみが出たり。また心臓の冠動脈や脳の血管が詰まれば、心筋梗塞や脳梗塞を引き起こし、最悪、死につながることもある。

「血管の健康を守ることは、自分の命を守ることにつながります。そのためには糖のとりすぎに注意して、血糖値が高い状態を避けること。また太りすぎにも気をつけることです」

 太って体に脂肪がつきすぎていると、血糖をコントロールして減らすホルモン「インスリン」の働きが悪くなってしまう。

「インスリンは『糖』のセールスマンだと思ってください。私たちが食事をして血液中の糖が増えるとインスリンが全身いたるところの細胞に糖を売り込んでくれるのです。体内最大の製糖工場である肝臓も血中から糖を取り込んでくれます」

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