「これまでメジャーに挑戦した選手の中には対応できないまま終わった例もあり、どうなるかはわかりません」(スポーツ紙デスク)

 ところで、日本ハム時代は「練習しなくても打てる」「飛ばす能力は日本人ナンバーワン」と言われ、打者のセンスのほうが優っていると言われていた大谷。メジャーでの課題は「厳しい内角攻め」を挙げる声がある。実は、ホームランを22本も打った一昨年ですら彼の死球は1個。日本ハム時代の5年間で受けた死球は計4個と、極端に少なかったからだ。

「日本の投手は大谷との対戦で内角攻めに遠慮がある。ぶつけてしまって二刀流を“壊した”となったら何を言われるかわからない、と忖度してね(笑)。それを知ってる野手たちは『だから打てるんだ』『大谷の打撃成績は下駄を履いた数字だ』と言ってました。メジャーリーガーに遠慮や忖度はないでしょ」(前出ベテラン記者)

 投手としては中5日で2度目の登板だった3月2日(日本時間3日)のブルワーズ戦は3回途中2失点8奪三振。マイナーの試合で本人もコメントしたとおり「良いところと悪いところが出た」。

 二刀流への好奇の目を尊敬の眼差しに変えられるか否かは本人の活躍次第だ。(黒田朔)

週刊朝日  2018年3月16日号