「誰にもないキャリア」を作る NTT・チーフ・サイバーセキュリティ・ストラテジスト・松原実穂子 NTTのチーフ・サイバーセキュリティ・ストラテジスト、松原実穂子。サイバーセキュリティについて分析、情報収集、発信し、世界を駆け回る。国際会議に登壇し、内外のメディアに登場。ウクライナ戦争や安保三文書の改定で時流に乗り、今や講演は年100回。華やかな活躍は、ストイックに努力を続けてきた結果だ。勉強を積み重ね、人の縁を大切にする。自分に投資し、チャンスは必ずものにする。安住しない向上心が今の地位へ導いた。 現代の肖像 3/30
声の出しにくい当事者の代わりに前に出る ジャーナリスト・ドキュメンタリー監督・斉加尚代 ジャーナリスト・ドキュメンタリー監督・斉加尚代。理不尽な誹謗やバッシングがおこるたび、斉加尚代は丁寧な調査報道でその答えをきっちりと示してきた。数々の賞を受賞した映画「教育と愛国」では、教育現場や真理を追究すべき学問が政治に侵食されていく危機を描く。これは「いま」の話である。メディアの役割として「分断された世界をつなぎ直す」ために、斉加は作品を通じて警鐘を鳴らす。 現代の肖像 3/24
ウェルビーイングで働ける社会に YeeY共同創業者・代表取締役・島田由香 YeeY共同創業者・代表取締役、島田由香。ユニリーバ・ジャパンの人事トップとして、働く場所や時間を社員が選択できる「WAA」を牽引したリーダー。社員を信頼しないと成り立たない「WAA」の仕組みに反対意見もあったが、各人の選択と裁量を尊重し、成功に導いた。「人事は宇宙一面白い仕事」と公言していた“天職”を手放し、今、もっと人と社会を元気にしたいと日本中を飛び回る。 現代の肖像 3/17
川口穣 山登りを通して人の輪をつくる冒険案内人 国際山岳ガイド・近藤謙司 国際山岳ガイド・近藤謙司。国内はもちろん、エベレストなど世界七大陸最高峰やヒマラヤ、ヨーロッパアルプスに「普通の」登山者を案内する「冒険案内人」。国際山岳ガイド・近藤謙司は、ただ、山に登らせるだけでなく、メンバーの輪をつくり、旅全体を楽しませる山のエンターテイナーでもある。心底わくわくし、ときめく体験を独り占めしたくない。その思いを受け取った冒険者たちは、今日も近藤と一緒に山頂を目指す。 現代の肖像 3/10
国籍・LGBTQ…くくりを超えて自分の言葉で伝える タレント・コラムニスト・小原ブラス タレント・コラムニスト、小原ブラス。この1年、ロシア出身のタレントとして何をしても批判され、それを上回る応援の言葉も受けてきた。日本で育ったロシア人は、何を発言したらいいのか。苦悩し、熟考し、たどりついた思いがある。ロシア、関西人、性的少数者。そんなくくりは超越し、自分だけの視点と言葉で発信を続ける。 現代の肖像 3/3
車いすだからって諦めない、固定観念をぶち破りたい 車いすYouTuber・渋谷真子 車いすYouTuber、渋谷真子。家業を継ぐため、茅葺職人の修業中に屋根から落下。脊髄損傷により、車いすでの生活を余儀なくされた。でも、渋谷真子は常に冷静だった。事故直後も、体の動かない姿を自撮り。すぐに前向きにどう生きていくかを考えた。今はYouTuberとして、排泄から性についてと、包み隠さずさらけ出す。障害者に対する固定観念をぶち破りたい。 現代の肖像 2/24
千葉望 「自分の身体を通じて世界を知りたい」 写真家・石川直樹 写真家、石川直樹と旅は切っても切り離せないものである。中2で高知県へ一人旅、高2でインド・ネパールへ渡った。旅をすれば知りたいことが増え、読書をし、刺激を受けてまた旅に出る。世界を自らの身体で咀嚼してきた。昨年はテント泊だけで100泊を数えた。今年はアンナプルナの登頂を目指す。石川が見てきた世界を見て、私たちもまた目覚める。 現代の肖像 2/17
大越裕 「拝観料は取りたくない」正覚寺住職・ジャーナリストが目指す「人々の幸せな暮らし」とは 鵜飼秀徳 正覚寺住職・ジャーナリスト、鵜飼秀徳。京都にある正覚寺の住職であり、『寺院消滅』や『仏教の大東亜戦争』などの著書を持つジャーナリストでもある。そのどちらもが、鵜飼秀徳にとっては「人々の間から争いを無くし、幸せにみんなが暮らす」ことでつながっている。信仰心は薄れ、「葬式仏教」とも言われる。宗教とは何か、信仰とは何かを改めて問われる時代に、鵜飼は何を見つめるのか。 現代の肖像 2/10
商業主義に消費されない、人間の新淵に迫る舞台を 演出家・上田久美子 演出家、上田久美子。宝塚歌劇団の人気演出家だった上田久美子は、その成功にすがることなく退団。フリー1作目に選んだのはオペラだった。大衆演劇一座に泊まり込みで取材し、さらには文楽の手法で作り上げる。これまでに見たことのないオペラである。芸術が商業主義の波にのみ込まれ、コンテンツとして消費されることに疑問がある。そこにどう抗うかが、新たな挑戦でもある。 現代の肖像 1/27
中村千晶 2022年は映画5本、ドラマ4本に出演の岸井ゆきの 名だたる監督が起用する表現力のすごさ 俳優、岸井ゆきの。あの日の山手線で、運命の扉が開いた。17歳でこの世界に飛び込み、何年も“大勢のうちのひとり”を演じてきた。オーディションに落ち続けても、演じることを手放さなかった。そして2022年だけで映画5本、ドラマ4本に出演。かわいくて、ちょっと不機嫌そうで、どこにでもいそうで、ときに痛々しいほどにリアル。そんな佇まいがいま、時代に求められている。 現代の肖像 1/8
利益を社会に還元できるような温かい金融を作りたい eumo代表取締役・新井和宏 eumo代表取締役、新井和宏。北海道のニセコ町で使える地域通貨「NISEKO eumo」。新井和宏はこれ以外にもいくつもの地域通貨の立ち上げにかかわってきた。使える期間を設け、貯められない。失効したeumoは地域課題や子どものために使われる。共感を表現する地域通貨だという。かつては資産運用会社で働き、年収も高かった。そこに疑問を持った。富める人のためでない、新しい金融を作ろうとしている。 現代の肖像 12/23
生産者や職人までも報われる料理界を作るために 「エテ」オーナーシェフ・庄司夏子 「エテ」オーナーシェフ、庄司夏子。今年、「アジアのベストレストラン50」での最優秀女性シェフ賞をはじめ、国際的な賞を次々と受賞した庄司夏子。料理の世界でこういった賞に、日本人の女性シェフがノミネートされることすらほとんどない。その扉を庄司は、こじ開けてきた。店と料理がすべて。自分の名前を世界で高めることで、生産者や職人までも報われる料理界を作りたい。 現代の肖像 12/9
矢部万紀子 人の心にすーっと入ってくる不思議なファンタジー 芸人・漫画家・矢部太郎 芸人・漫画家、矢部太郎。佐藤さんや鈴木さんには理解していただけないかもしれないが、同じ苗字の筆者は矢部という名字の人と会うと、こそばゆい。あまり多い名字じゃない者同士だからだと思う。クラスに矢部さんがいたこともないし。という話を、初対面の矢部太郎にしたところ、「僕は、あります」と小さい声で返ってきた。そんな感じの全編だ。(文・矢部万紀子) 現代の肖像 11/25
女だからと押し付けられることには「なめんなよ!」 枝元なほみがキッチンから見た社会問題とは 料理研究家、枝元なほみ。捨てられる食べ物がある一方で、今日の食事に困る人がいる。「夜のパン屋さん」は、そんなねじれを解消する取り組みだ。売れ残ったパンを集め、ビッグイシューの販売員が販売する。この「夜パン」の発起人が、枝元だ。台所から見えてきたのは、フードロスや農業、貧困などの社会問題。女性に押し付けられる理不尽さをかわしながら、未来をつくりだす。 現代の肖像 11/13
泉房穂・明石市長が語った「お地蔵さんになりたい」の真意 街づくりの原点に障害ある弟の存在 兵庫県明石市長、泉房穂。「こどもを核としたまちづくり」を掲げ、明石市の市長として指揮を執り、市民から支持されてきた。やさしい街づくりを志した原点には、障害のある弟の存在がある。弟に冷たい明石をいつか変えてやると心に決めた。だが、10月12日、市議への暴言の責任を取り、政治家を引退すると表明。任期の来春まで、明石市長として責務を果たす。 現代の肖像 10/28
ガレッジセール・川田広樹 沖縄の「復帰っ子」として沖縄戦体験者の声を未来に伝える ガレッジセール、川田広樹。1972年、沖縄が本土へ復帰した。この年に生まれた子どもは「復帰っ子」と呼ばれ、沖縄を担う存在として期待される。復帰っ子でもある川田広樹は、復帰50年のこの年、沖縄戦の体験者の声を聞き、伝えなくてはならないと、初めて使命感が生まれた。忙しい合間を縫って、沖縄のおじい、おばあの元へ通い、その声を聞き記録する。今、何が川田を突き動かすのか。 現代の肖像 10/16
川口穣 安全に暮らせるための防災情報を0.01秒でも早く届ける ゲヒルン代表取締役・石森大貴 ゲヒルン代表取締役、石森大貴。「特務機関NERV」の名で、アプリやツイッターを通して防災気象情報を配信する。その早さは国内最速レベルだ。石森大貴が個人で始めた取り組みは、「公式」からのお墨付きも得て、いまやアプリのダウンロード数は307万回。あの日、大切な人に「逃げて」の声が届かなかった。だから0.01秒でも早く、わかりやすく情報を伝えることにこだわる。 現代の肖像 9/23
居場所がなく街を漂流する少女の声を聞き続ける NPO法人「BONDプロジェクト」代表・ルポライター・橘ジュン NPO法人「BONDプロジェクト」代表・ルポライター、橘ジュン。家に居場所がなく、街をさまよう少女たちがいる。彼女らはひと晩を過ごすために、危険を知りながらも男性に会いに行く。橘ジュンはそんな少女たちの声を受け止めてきた。相談は月に3千件以上。必要であれば保護し、行政支援へつなげる。夜の街に自ら赴き、少女たちに会いに行く。直接会って聞いた声を、世間へ伝えていく。 現代の肖像 9/17
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