
「格付け」での“気の強さ”が吉と出るか…「比嘉愛未」が事務所退所で直面する“正念場”〈ワールドドキドキビデオ きょう出演〉
比嘉愛未(写真:Keizo Mori/アフロ)
25日放送「ワールドドキドキビデオ13弾」(日テレ系・午後9時)は、超人気者が衝撃映像を見ながらリアクションをグッと耐える、にらめっこ番組。予選を勝ち残り、決勝に進むのは誰なのか。そして、ノーリアクション王に輝くのは!?今回出演するゲストの1人、俳優の比嘉愛未について過去の記事を振り返る(この記事は「AERA dot.」に2025年1月16日に掲載されたものを再編集したものです。本文中の年齢、肩書等は当時のもの)。
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1月12日から岩田剛典と比嘉愛未(38)がダブル主演を務めるドラマ「フォレスト」(テレビ朝日系)がスタートした、比嘉は1月末に長年所属していた事務所から退所する予定。新ドラマは退所発表後初の出演作品となるだけに、今後を占う試金石となりそうだ。
そんな比嘉は、元日放送の「芸能人格付けチェック! 2025お正月スペシャル」(テレビ朝日系)での発言も話題になった。
ドラマで共演する岩田とペアを組んで挑戦した比嘉だったが、100万円と5000円のワインを飲み比べるチェックでは、ワインが「お酒のなかで一番好き」と豪語したにもかかわらず5000円のワインを選んでしまい、不正解。また、ミシュランシェフのエビチリを当てる問題では、なんとMCの浜田雅功が作った2ランクダウンのエビチリを一流料理人の作ったものだと主張し、またもや不正解に。このエビチリ問題では、岩田は正解のほうを選んでいたのだが、比嘉の押しに負けてしまい、下から2番目のランク「そっくりさん」までダウンしてしまった。不正解に導く比嘉を見た共演の唐沢寿明が「なんか、地雷持ってんなこの子」と思わず口にしたことで、「比嘉地雷」というパワーワードまで誕生してしまった。
「実はパートナーの岩田さんは全問正解していたんですが、比嘉さんが足を引っ張る形となり、SNSでは『比嘉愛未さん気が強すぎるわ。ちょっと苦手かも』『性格悪い』など、自分の意見を譲らない態度に批判の声が上がっていました。これまで演じた役柄で『性格がキツそう』というイメージもあったことから、余計にそう見えたのでしょう。一方で、『あれだけキレイで正解しそうな雰囲気をまとってるのにポンコツというギャップがいい』など、意外なダメっぷりに親近感を抱いた視聴者もいました。彼女に対する意見は賛否両論入り乱れ、『比嘉愛未』がXのトレンド入りを果たすほど注目を集めました。結果的に比嘉さんの立ち居振る舞いはバラエティー的には100点でしたね」(テレビ情報誌の編集者)
比嘉といえば、2156人の中からオーディションを勝ち抜き、2007年の朝ドラ「どんど晴れ」(NHK)でヒロインに抜擢。全国的な知名度を獲得した。その後も「コード・ブルー -ドクターヘリ緊急救命-」シリーズ(08年~、フジテレビ系)や「マルモのおきて」(11年、同)など、話題のドラマに多数出演してきた。21年には「推しの王子様」(同)で、深田恭子の降板により急遽代役として主演を務めたこともある。同ドラは視聴率こそ振るわなかったものの、比嘉が頼りになる女優であることが実証される形となった。
NHK連続テレビ小説「どんど晴れ」のヒロインに選ばれたときの比嘉愛未(2006年)
意外にも「ガチ」の体育会系
「どの作品でも視聴者の印象に残る演技をする比嘉さんですが、特に『コード・ブルー』シリーズで演じた、誰からも信頼される博識かつ冷徹なフライトナース役が当たり役でした。医者一家に生まれながら、医学部受験に失敗し、看護師となった過去があるため、知識や経験の浅いフェローを見下す姿や最愛の恋人が難病のALSを発症し、関係性に葛藤する様子など、人間の心の機微を細やかに演じる表現力は素晴らしいものがありました。共演した新垣結衣さんや戸田恵梨香さんとはプライベートでも親交が深いそうで、家で女子会をしたり、戸田さんとは旅行もする仲だそうです。戸田さんが松坂桃李さんと結婚した際は、インスタグラムで祝福の言葉をつづりながらも、『ほんとはあたしの嫁に来て欲しかったがっっ笑』と冗談を交えて喜びを表していました」(同)
「コード・ブルー」シリーズをはじめ、真面目で完璧主義な役柄が多いため、しっかり者の印象が強い比嘉だが、肉体もストイックに鍛えているようだ。
「比嘉さんは、体を動かすのも好きなようで、わりとガチで体を鍛えていることでも有名です。以前、『キックボクシングは6~7年通っていて、パーソナルトレーニングやヨガなど、わりと体育会系』だと明かしていたこともあります。そこそこの筋肉量もあり、昨年『クラリーノ美脚大賞』の30代部門を受賞し、授賞式では美しい脚を披露していました。SNSでもこの美脚ぶりは話題となり、『ほれぼれする美しさ』『満場一致で優勝だ』など絶賛の声が多くあがっていました」(女性週刊誌の芸能担当記者)
こうみると一切の隙がないような印象を受けるが、意外にも“天然”な一面もある。「推しの王子様」の共演陣だった白石聖によると、撮影現場で絵しりとりをしていた際、ルーズソックスを描いて比嘉に回すと「クリリン!」と答えたという。「『あっ、分かった分かった!』という感じだったんですけど、『ス』から始まるものじゃなくて、『クリリン』と描いてて(笑)」と白石が明かすと、「しかも、『ン』で終わっちゃう(笑)」とディーン・フジオカにも突っ込まれていた(21年7月12日、第1話完成報告会)。さらに10年以上付き合いがあるという沢村一樹からも、比嘉が「東名高速」を「透明」だと思っていたという仰天エピソードが暴露されたこともあった(NHK「土曜スタジオパーク」22年11月26日放送)。
比嘉愛未
ふと見せる「憂い」の表情が魅力
エンターテイメントジャーナリストの中村裕一氏は、比嘉の魅力をこう分析する。
「雄大な大自然に囲まれた沖縄出身ということで、にじみ出てくる健康的な魅力もさることながら、俳優としてはふと見せる“憂い”の表情に惹きつけられます。『コード・ブルー』の印象が強いかもしれませんが、近年では夫の浮気を疑う妻を演じたドラマ『にぶんのいち夫婦』や、続編も作られた『作りたい女と食べたい女』での演技が高い評価を受けています。『にぶんのいち夫婦』放映時にインタビューをしたことがありますが、『(浮気の)疑いが生じたら、正面切って、どうなの?、と尋ねますね(笑)』と語っていたのが印象に残っています。今回の『フォレスト』は『星の金貨』や『ストロベリーナイト』など、女性の心情・心理を丁寧に描くことで定評のあるベテラン・龍居由佳里脚本による先の読めないスリリング・サスペンスということで、目まぐるしい展開の中で彼女がどんな存在感を見せてくれるのか非常に楽しみです」
本格サスペンスの「フォレスト」を演じるにあたって、比嘉がどんな新境地を見せてくれるのか、楽しみだ。
(高梨歩)