


歴史的事実の“隙間”に見えてきた新解釈 21世紀メアリー・アニングの映画の出現
19世紀イギリスの女化石ハンター、メアリー・アニング。コミックや児童向けの偉人伝で読んで知っているという方もあるだろう。メアリーは、貧しくも独学で知識を身につけ、貴重な化石を掘り出し、当時興ったばかりの古生物学の進展に大いに寄与し、その後の恐竜学への道筋を開いた人物だ。そのメアリーをモデルとした映画、フランシス・リー監督最新作『アンモナイトの目覚め』(4月9日、TOHOシネマズ シャンテ他全国順次公開)が、ケイト・ウィンスレットとシアーシャ・ローナンの熱演で話題となっている。メアリーの生涯を追ったノンフィクション本『メアリー・アニングの冒険』を、数々の名作アニメ映画を生み出してきた、監督で脚本家の吉川惣司氏との共著で出版している地質学者の矢島道子氏が、映画の魅力とメアリーの人物像を解説する(『アンモナイトの目覚め』劇場パンフレットに寄稿した文章の一部を抜粋し改編)。







