巨人の“飼い殺し”なくなる? 「現役ドラフト」はメジャーで機能、日本導入には問題点も (2/3) 〈dot.〉|AERA dot. (アエラドット)

AERA dot.

巨人の“飼い殺し”なくなる? 「現役ドラフト」はメジャーで機能、日本導入には問題点も

このエントリーをはてなブックマークに追加
杉山貴宏dot.
「現役ドラフト」導入を要望した巨人・丸 (c)朝日新聞社

「現役ドラフト」導入を要望した巨人・丸 (c)朝日新聞社

 近年のメジャーリーグでも、2006年にア・リーグ投手三冠を達成し、サイ・ヤング賞2回など多くのタイトルを獲得した名左腕ヨハン・サンタナ(ツインズほか)もそう。ドラフト全体1位指名でプロ入りしながら薬物依存で大成が遅れたジョシュ・ハミルトン(レンジャーズほか)も事実上の球界追放から復帰する際にルール5ドラフトが活用され、後にリーグMVPを獲得するに至った。

 現役でも、通算220セーブを挙げてWBCではメキシコ代表としてプレーした右腕ホアキム・ソリア(前ブリュワーズ)、オールスター6回選出に2年連続の本塁打王などの実績を誇り、今オフには千葉ロッテが獲得に興味とも報じられた大砲ホセ・バティスタ(前フィリーズ)なども、ルール5ドラフトをきっかけにメジャーリーガーとしての道を歩み始めた。

 実は日本でプレーした外国人選手にもルール5ドラフト出身者はおり、トニ・ブランコ(中日ほか)、デニス・ホールトン(巨人ほか)、ウィル・レデズマ(ロッテ)などが該当。さらに今オフにはジャバリ・ブラッシュ(楽天)、アルバート・スアレス(ヤクルト)もこの列に加わっている。

 このように、埋もれた有望株の救済という意味では一定の成果を上げてきたメジャーリーグのルール5ドラフト。すでに韓国プロ野球では導入済みで、冒頭で紹介した日本での「現役ドラフト」構想もこの制度が念頭にあると思われる。もし日本でも同様の制度が運用されるようになれば、いわゆる「飼い殺し」は発生しにくくなることが予想される。

 ただし日本にはフリーエージェント移籍に伴う人的補償という制度が存在するのが、話を少しややこしくするかもしれない。この制度で移籍対象となるのは一軍デビュー前の選手とは限らないが、これまでも出場機会が少なかった選手が青田買いに近い形で移籍し、新天地で開花した例がある。もし現役ドラフトを導入するならば、現在のFA人的補償との兼ね合いも考える必要が出てくるだろう。

 また、メジャーリーグのルール5ドラフトには日本のFA人的補償でのプロテクトに近い移籍阻止方法が存在する。メジャー40人枠内の選手は対象外となることを利用し、オフのルール5ドラフト直前に取られたくない選手を40人枠に入れ、ドラフト後に枠から外すという方法だ。



トップにもどる dot.オリジナル記事一覧

おすすめの記事おすすめの記事
関連記事関連記事

あわせて読みたい あわせて読みたい