単科医科大の場合、試験時間に対して問題の分量が多く、内容も専門的で難しい。総合大学であっても医科系の単科大と統合した大学は、医学部独自の入試を行うことが少なくなく、医学や科学に関する問題が頻出する。
医学部を有する国公立の総合大学では、前期2次試験は全学部共通の問題となる場合が多い。問題のレベルは医学部以外の受験生を対象としたものとなり、記述問題が大半を占める。長文読解では少しでも速く正解を導くため、設問から必要な情報を把握し、素早く処理する力を養おう。
英語の学習計画は、夏までに文法の基礎と長文読解をこなすのが目安。夏の終わりから秋にかけては、文法と長文の応用問題を解き、英作文にも取り組もう。
■正解でも誤答扱いに!? 論理的思考問う数学
センター試験の数学は、合格するために満点を目指したい。前期2次試験では数学IIIの問題が頻出するため、微分・積分や複素数平面を勉強して十分な演習を行おう。
前期2次試験ではセンター試験のような基礎的な問題ではなく、大問にじっくりと取り組むことが要求される。論理的な数学的思考が問われ、手間のかかる計算や答案作成能力が必要な問題が中心だ。証明問題を出題する大学も多い。最後の答えだけが正解でも途中を間違うと誤答とされることがあり、解答を導く過程も重要だ。
学習計画は、数学IA、数学IIB、数学IIIの基礎学力を磨くことから始めよう。その後、過去問を解いて傾向を把握し、演習で定着を深める。12月に入ってからセンター試験対策を行い、センター試験終了後には受験する大学の過去問対策を全力で行おう。
■大学により違う配点率 事前に調べて対策を
英語と数学の対策が合格のカギになるとはいえ、理科も対策しておく必要がある。
まず物理から説明しよう。試験では思考力が問われるため、物理の基礎となる力学を勉強する段階で、物理学的な考え方や問題の解き方を身につけよう。教科書の後半部分の項目である「電磁気」分野からの出題も多く、「原子」分野の対策も必要だ。