頼りすぎることはできないけど、学校帰りに立ち寄ることができ、いとこたちと時間を共有できることが、娘の寂しさを軽くしてくれていたと思います。4人の子どもたちが五十歳代になった今でも「いとこ会」という名で定期的に楽しそうに会合している姿を見ると、子どもたちにとっても、とても必要な時間だったのだと思います。
働き続けるということは、男女関係なく、本当に大変なことだと思います。子どもが生まれたら、育児に自分たちの父母の手を借りたいというお父さん、お母さんの気持ちも私にはよくわかります。
でも、ひとにはそれぞれの人生があり、そのひとの暮らしがあるのです。いまは定年退職後も、働ける限りは仕事を持って働き続けたいという方も多い時代です。祖父母なのだから、孫のめんどうを見てほしい。親族なのだから、無条件で手を貸してほしいというのは、こちら側の「甘え」ととられてしまうこともあるでしょう。
無論、家族の形はさまざまです。お互いに十分話し合った上で助け合う、という形であればいいと思います。でも片方がもう片方に依存する形になるのはいけません。相手が少しでも負担に思うような状況は、初めから避けておくことが大切なのです。
【しなやかに生きる知恵】
祖父母が孫のめんどうを見るのは当たり前のことではありません