かたや日本の子どもたちのスクリーン視聴時間はというと、名目は「インターネットの利用時間」となりますが(勉強や動画通話も含む)、小学生が1日平均2時間26.4分(146.4分)、中学生が3時間19.7分(199.7分)、高校生が4時間27.4分(267.4分)です(令和2年度・内閣府の調査より)。これに加え、1日平均60分ほどテレビの視聴時間があるそうなのですが(こちらは令和元年・総務省の調査より)、ネットとテレビは並行利用することもありますし、単純に足し算はできません。すごくざっくり計算すると、日本の子どもたちのスクリーン視聴時間はアメリカの2分の1程度だと考えられます。

 こうした数字からも個人的な体感からも、日本の親子はアメリカの親子と比べたら全然スクリーン依存じゃないよな、と思います。もちろん、他国より視聴時間が短いからといって「もっとずっとスクリーンに頼っていい!」というわけではなく、程度問題であることに変わりはありませんが、必要以上に「現代の親はスマホに依存しすぎだ」と自分や他者を責めることも、罪悪感を抱くこともないと思うのです。

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◯大井美紗子
おおい・みさこ/アメリカで6年暮らし、最近、日本に帰国。1986年長野県生まれ。海外書き人クラブ会員。大阪大学文学部卒業後、出版社で育児書の編集者を務める。渡米を機に独立し、日経DUALやサライ.jp、ジュニアエラなどでアメリカの生活文化に関する記事を執筆している。2016年に第1子を日本で、19年に第2子をアメリカで出産。ツイッター:@misakohi

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