(6)医学部ではない他大学へ進学。
レアケースだが、文科III類合格者で早稲田大政治経済学部、慶應義塾大経済学部、上智大外国語学部、国際基督教大へ進んだという辞退者もいる。文Iをめざしていたが、共通一次試験(のちにセンター試験)の成績がふるわず、文IIIを受験して合格したものの、文学部系よりも実学を選んだわけだ。1980年代、バブル期前後に見られた。
また、東京大と東京音楽大に合格し、東京音楽大を選んだ受験生がいて話題になったことがある。どうしても音楽家の道を進みたかったらしい。
(7)東京大、京都大ダブル受験可能時代。
1987、88年はA日程・B日程という連続方式の入試制度のもと、東京大、京都大の入試日程が別々になり、両大学をダブル受験できた。その影響で東京大は87年290人、88年は381人の辞退者を出す。京都大第1志望の関西の受験生が記念受験で東京大を受けたという、いまとなっては信じがたいケースである。実際、入学辞退者には灘、東大寺学園、洛星、洛南出身者が多かった。
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