競技が終わってすぐ、おのは夫から「まだまだやれる、頑張るから」と伝えられたという。まだ現役生活は続けるという前向きな気持ちを真っ先に聞いた。
「彼は、自分の体のことはすごくわかっている人なので、前々から『もうこれ以上、速く泳げないと思った時点で競技生活をやめようと思っている』と言っていたんです。それでも『まだ全然できる』と言っているのだから、彼はもっと速く泳げる自信があるんだと思います。その言葉はすごく心強いですし、私も一緒にやっていきたいと思っています」
おのには、アスリートの妻として日頃から心がけていることがある。
「競泳は0・01秒を競う世界で、少しでもタイムを短縮するためには毎日の睡眠、食べる物の積み重ねで、結果が変わってきます。なので、毎日規則正しく、夜12時までには寝るようにしています。就寝環境も大事なので、寝室のエアコンは、直接体に風が当たらず、温度調整ができるものを選びました。それで、すごく体が楽に過ごせるようになったんです。今は夫婦で一緒に寝ていますが、結婚しているアスリートの先輩方に聞くと、子どもが生まれたら、ちょっと寂しいけど、夜寝るときは別の部屋にしたほうがいいそうです」
食生活では、「アスリートフードマイスター」の資格を取得し、栄養面でのサポートをしている。
「結婚前はほとんど自炊もしなかったんですけどね(笑)。まだまだ勉強中ですが、少しずつアスリート向けの献立も作れるようになってきました。かつおや昆布からだしを取って、塩分をなるべく控えめにして、和食をヘルシーに食べられるように心がけています。トレーニング内容によって、食べるものも変えています。お肉、お魚の種類や部位をそれぞれ選びローテーションを考えて、野菜は根っこと葉っぱと実の部分でそれぞれ栄養素が違うので、『ね』と『は』と『み』がバランス良くとれるように工夫しています」
おのと塩浦選手は昨年9月に結婚。おのは彼を「慎理」と呼び、夫はおのの本名である「真理愛(まりあ)」と呼んでいるという。おのは今年5月27日、インスタグラムで第一子の妊娠を発表した。