<一塁手>
■中田翔(巨人)

 日本ハムで後輩選手への暴力事件を起こして出場停止処分を科された後、無償トレードで巨人に加入。この時点ではまだ巻き返しのチャンスがあり、巨人加入2試合目で移籍後初アーチを放ったが、その後はサッパリで、最終的に巨人で34試合に出場し、打率.154、3本塁打、7打点。優勝争いをしていたチームの救世主としての期待を裏切り、むしろ中田加入後にチームの成績が急降下し、V逸の象徴的な存在となった。中田個人としても日本ハム在籍時と合わせてもシーズン7本塁打に終わり、10年続けた2ケタ本塁打が途切れる結果となった。

<二塁手>
■阿部寿樹(中日)

 パンチ力を秘めた打撃でレギュラーに定着。2019年に129試合出場で打率.291、7本塁打、59打点、2020年も115試合に出場して打率.257、13本塁打、61打点と結果を残してきたが、今季は打撃不振に故障も重なって出場66試合止まり。打率.209で5本塁打、16打点と苦しみ、チームの貧打の原因の一人となった。オフの契約更改では20%減の推定年俸3600万円でサイン。立浪和義新監督を迎える来季は、自身の今後を大きく左右する勝負のシーズンになる。

<三塁手>
■堂林翔太(広島)

 昨季の活躍は幻だったのか。シーズン111試合に出場して打率.279、14本塁打、58打点で“覚醒”したはずだったが、今季は元の姿に戻って再び低迷。開幕戦で2安打を放ったのがピークと言える働きで、出場70試合で打率.190で本塁打なしの5打点という不甲斐ない成績に終わった。甲子園ではエース兼4番として活躍。プロ入り後も真面目に練習を続け、ようやく11年目に“恩返し”することができたが、一度スランプに陥るとなかなか抜け出せない傾向は変わらず、再び球団の“悩みの種”へ。トレード説も浮上するが、果たして……。

<遊撃手>
■田中広輔(広島)

 リーグ3連覇に大きく貢献した鯉のリードオフマン。昨季は前年の不振を脱出する形で112試合に出場して打率.251、8本塁打、39打点で出塁率.351をマーク。オフには推定年俸1億5000万円での2年契約を結んで「再興」を誓ったが、開幕直後から打率1割台と低迷してレギュラー落ち。10月にはプロ8年目で初めて故障以外での2軍落ちも経験。出場81試合で打率.206に終わり、28安打、2本塁打、8打点、1盗塁と自己ワーストの数字が並んだ。小園海斗が成長した今、生き残りをかけた戦いに向かうことになる。

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