熱狂と波乱に満ちた2021年シーズンが幕を閉じた。今季も開幕前の期待を上回る活躍を見せた選手が多くいた一方で、不振に喘ぎ、思うような結果を残せず、年俸に見合った成績を残せなかった選手、球団、ファンの期待を大きく裏切った選手たちもいる。プロならば批判も致し方なし。ズバリ、2021年の “ワーストナイン”をセ・パ両リーグで選出したい。以下はセ・リーグ編。/パ・リーグ編に続く→“年俸5億の男”は今年も…期待外れだった選手たち【ワーストナイン2021 パ・リーグ編】
【写真】「平成で最もカッコいいバッティングフォーム」は巨人のこの選手だ!
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<投手>
■菅野智之(巨人)
シーズン19試合に先発登板して6勝7敗、防御率3.19。これが“並”の投手の成績ならば「及第点」を与えられるかもしれないが、球団史上最高額となる推定年俸8億円の男の成績と考えた場合は、「合格」からは程遠く、キッパリと「期待外れ」と言い切れる。オフにポスティングシステムでのメジャー移籍を目指して複数球団と交渉したが、合意に至らずに残留。その影響とは言わないが、5月の右肘違和感からコンディション不良が続き、前半戦だけで計4度に渡って出場登録を抹消され、東京五輪出場も辞退することになった。後半戦は登板10試合中7試合でクオリティースタート(6回以上自責3以下)を達成し、CSではファーストステージの阪神戦では好投したが、続くファイナルのヤクルト戦では6回途中5失点で降板。「8億の男」の看板通りの働きはできなかった。
<捕手>
■小林誠司(巨人)
正捕手奪回へ意気込んだプロ8年目だったが、開幕から控えとして戦況を見つめ、そのまま二軍降格すると、ファームでも打率1割を切る極度の打撃不振。ようやく6月に一軍復帰を果たし、9月以降に出番を与えられて最終的に64試合に出場したが、スタメンマスクはその半分以下の27試合で、通算打率は.093(75打数7安打)で1本塁打、3打点。守備力の高さは認めるところで、前年の10試合出場、打率.056(18打数1安打)、0本塁打、0打点よりは「マシ」だったが、依然として推定年俸1億円は「高過ぎる」と言える。