岩合光昭 (c)Iwago Photographic Office
岩合光昭 (c)Iwago Photographic Office

 動物写真家・岩合光昭さんが見つけた“いい(こ)”を紹介する「今週の猫」。今回は、タイ・チェンマイの「いってらっにゃい」です。

【今週の猫の写真はこちら】

*  *  *

撮影/岩合光昭 (c)Iwago Photographic Office
撮影/岩合光昭 (c)Iwago Photographic Office

 タイの人々が親しみと敬意を抱くゾウ。生活と信仰に深く関わっている。そのゾウを守る、ゾウ使いの村で猫の親子と出会った。

 午前7時半。観光客を背中に乗せて歩く仕事を担うゾウが、職場である広場へ向かう。働き者のゾウを、猫の親子が見送っている。といっても、彼らはゾウ使いのご主人がくれる朝食のおこぼれに夢中なのだけれど。

 大きなゾウに猫たちは近づかない。だが時折、その頼もしい姿をじっと見つめる。小さな家族のために大黒柱は今日も働く。

デジタル岩合
http://www.digitaliwago.com/

週刊朝日  2021年12月24日号

著者プロフィールを見る
岩合光昭

岩合光昭

岩合光昭(いわごう・みつあき)/1950年生まれ。動物写真家。1980年雑誌「アサヒグラフ」での連載「海からの手紙」で第5回木村伊兵衛写真賞を受賞。1982~84年アフリカ・タンザニアのセレンゲティ国立公園に滞在。このとき撮影した写真集『おきて』が全世界でベストセラーに。1986年ライオンの親子の写真が、米「ナショナルジオグラフィック」誌の表紙に。94年、スノーモンキーの写真で、日本人として唯一、2度目の表紙を飾る。2012年NHK BSプレミアムで「岩合光昭の世界ネコ歩き」のオンエア開始。著書に『日本のねこみち』『世界のねこみち』『岩合光昭写真集 猫にまた旅』『ふるさとのねこ』『ネコを撮る』『ネコへの恋文』など多数。初監督作品となる映画「ねことじいちゃん」のBlu-rayとDVDが発売中。

岩合光昭の記事一覧はこちら